今、ゴルファーの間で大きな注目を集めているコンパクトデジタルカメラ「EX-FS10S」。同カメラでは、最大1000fpsの超高速撮影/超スロー再生が可能なうえ、動画再生時にゴルフスウィングの問題点をチェックするためのガイドラインを表示する機能も搭載されている。まさに、ゴルファー向けに最適化されたモデルと言えるだろう。
その魅力や効果についてはこちらの記事を参考にしてもらうとして、ここでは、同カメラによる撮影方法と、動画によるスウィング確認時のチェックポイントを紹介しよう。なお、解説は、ツアープロの育成手腕に定評がある堀尾研仁氏にお願いした。
堀尾 研仁(HORIO Kenji)
- KEN HORIO GOLF ACADEMY主宰
体型に合わせたスウィングを指導するというコンセプトの下、ツアープロからアマチュアまで幅広くコーチ活動を展開。レッスンでは、スウィング分析アプリケーションや弾道計測器、体の動きを記録できるセンサー付きベスト「K-VEST」などの最新機器も取り入れた理論的な指導を実施している。ゴルフ場の施設で行う1DAYスクールやクラブフィッティングなども行っており、ゴルフの上達をトータルに支援している。
KEN HORIO GOLF ACADEMYでは、スウィング動画を送ると、良い点/悪い点を分析して音声で解説したうえ、さらに改善ドリルまで紹介する「e-スウィングチェック」というサービスを提供しているほか、FS10Sで撮影したスーパースロー映像などを掲載する携帯サイトも運営している。
撮影は2方向から、ポイントは真ん中に設置
まずは、ゴルフスウィングの撮影方法を確認しよう。
スウィングをチェックする際には、プレイヤー正面からと飛球線後方からの2種類を撮影する。正面からは上下左右の体のブレを、後方からはクラブの軌道や体の動きをチェックすることになる。
ブレや起動をチェックするのだから、カメラの設置位置は極めて重要になる。変な場所に設置されていれば体や腕の角度や動きを確認できなくなってしまう。三脚を使って所定の位置に固定し、毎回同じように撮影するよう心がけよう。
両シーンの撮影のポイントは以下のようになる。
正面から
正面からの撮影では、スウィングの中央部分に当たるへその位置にカメラを設置する。へそに合わせることで、上下左右ともに真ん中になる。後は、スウィング時にクラブの先がフレームからはみださないように設置距離を調節すればOKだ。
FS10Sでの再生時には、垂直ラインを左右の足の外側に、水平ラインをボールの位置と頭頂部に合わせて、体の上下左右のブレをチェックする。
飛球線後方から
さて、上記の正面撮影は何も知らなくてもできそうだが、飛球線後方からの撮影にはちょっとしたポイントがある。
まず、上下については、アドレス時の手の位置にカメラを設置する。この高さに合わせることで、インパクトの際にアドレス時の位置にクラブが正しく戻ってきているかどうかが確認しやすくなる。
そして、左右の位置は、ボールとつま先の間のちょうど真ん中の位置に合わせる。「ボールの後方やプレイヤーの体の後方に設置するゴルファーが多い」(堀尾氏)が、その場合はインパクト時の角度が少しずれるため、真ん中が推奨だという。
では、真ん中に合わせるにはどうすればよいのか。コツは、両足のつま先を結ぶラインと、それと平行になるボールのラインにクラブを1本ずつ置いた後、両クラブを俯瞰しながら、その真ん中にもう一本クラブを置く。そのクラブの延長線上にカメラを設置すればちょうど真ん中になる。ショートホールでピンをデッドに狙う場合には、カメラを置く"真ん中のライン"の先にフラッグが写るようにする。
FS10Sで再生する際には、起点をボールに合わせて、1本はシャフトと重なるように、もう1本は首の付け根を通るように角度を調整する。この2本のラインを参考に見ることでボディの動きが悪いのか、腕の動きが悪いのかをチェックできる。