ネットブックが大流行したが、やっぱり妥協して使うものだという認識も広がったのではないだろうか。フォームファクタの制限から、さまざまな妥協が要求される中で、重さとキー入力のしやすさという、日常的にもっともあきらめ切れない部分の改善にこだわったのが、エムエスアイコンピュータージャパンの「Wind U135」だ。
■主な仕様 [CPU] Intel Atom N450(1.66GHz) [チップセット] Intel NM10 [メモリ] 1GB [HDD] 250GB [グラフィックス] Intel GMA3150(チップセット内蔵) [ディスプレイ] 10インチ(1,024×600ドット) [バッテリ駆動時間] 3.1時間 [サイズ/重量] W260×D180×H31.5mm/約1.15kg [OS] Windows 7 Starter [実勢価格] 42,800円
重量1.15kgの軽さとアイソレーションキーボードの打ちやすさが魅力
まずWind U135のサイズは、最厚部は31.5mmと、特に小さい、スリムという印象はないが、ラウンドフォルムでうまくボリューム感を軽減している。そして、実際に片手で持ってみると、その軽さには驚く。重量1.15kgは女性が片手で持っても苦にならない重さだ。どんなバッグにもすっぽり、というわけにはいかなそうだが、ビジネスバッグを軽くしたい人にはちょうど良いかもしれない。
OSはWindows 7 Starterであるため、いろいろな我慢は必要になる。今回のレビューにあたっても、通常ならば壁紙を専用のものとするのだが、Windows 7 Starterには壁紙変更機能が存在しないため標準状態での撮影となった。壁紙の変更、Aero機能などは不要といえば不要だが、ネットブックの使い方として1つだけ気になるのはマルチディスプレイをサポートしないことだ。使い方と相談し、よく考えてから購入した方が良いだろう。
しかし、OSの問題が納得できるのならばかなりお手頃なモデルなのも確かだ。このサイズ、この価格帯で軽さを追求したモデルは少ない。また、アイソレーションキーボードの採用によって文字入力は非常にしやすくなった。キーピッチが約17.5mm、キー間隔約4mmと、かなり広くキー間隔が作られている。その分、当然キートップは小さい。しかしキートップがピッチいっぱいに広がっている機種よりも、ミスタッチは少なくなるように感じた。キートップの広さをとるか、キーの独立性をとるかは好みによるだろう。実際に入力してみても、普段デスクトップを使っていて小さなキーボードには不慣れであるにもかかわらず、ミスタッチなしで入力でき、非常に快適だった。
ディスプレイはグレアタイプだが、特にぎらつき気になるほどではない。トップカバーを閉じた状態でも手前右部分に各種インジケータが露出する構造であるため、現在どういう状態なのかを把握しやすいのは好印象だ。ラッチなどは存在せず、開閉はスムーズに行われる。
試用機はブラックだが、トップカバーには薄くライン模様が入っていることもあり「真っ黒」という印象ではない。キーボード面にもうすくラメが入っている。重たい印象を嫌う人にも選びやすい。クリックボタンと電源ボタンにはメッキ加工が施されており、暗い色調の中できらりと光るポイントがあるのは少しおもしろい。なお、カラーは他にブルー、レッド、シルバーが存在する。ブルーモデルとレッドモデルにのみキャリングバッグとUSBマウスが同梱される。