ケータイ版の今後の課題
「具体的な数値目標は明かせないが、より多くの日本に住む人がTwitterユーザーになるよう努力していきたい」という佐々木氏。ケータイ版がTwitter拡大の一翼を担うことは確実だ。ただし、現状では、まだ足りない部分もある。例えば、絵文字に関しては、「完全には対応できていない。例えばメールでのツイートには利用できない」(ライフ氏)という。このほか、ケータイユーザーの誘導にも、工夫が必要になるだろう。また、4月に発売となる、ソニー・エリクソン製の「Xperia」に内蔵された「Timescape」には、標準でTwitterのツイートを読み込める機能があるが、こうした端末との連携は「今後も強化していきたい」(佐々木氏)という。
ツイート上に貼られたURLからサイトに飛ぼうとすると、PC向けで見られないという問題にも対処が求められそうだ。これに対して佐々木氏は「今まではPCとiPhoneで普及していたので、リンクが(URL短縮サービスの)bit.lyでも問題なかったが、ケータイだと見られない。もっと分かりやすい日本向けのサービスがあってもいいのではと思うので、我々も検討していかなければいけない」と話す。Twitterの場合、あくまで複雑な機能はサードパーティがというスタンスだが、Twitvideoのように、ケータイでの使い勝手を高めた外部サービスを、デジタルガレージグループが開発し、本体と連動させていくという展開はありえるかもしれない。
iPhone 3G/3GSを筆頭に、スマートフォンは2009年から急拡大している。Android端末が本格化する2010年以降は、この流れがさらに加速する可能性は高い。しかし、一方でスマートフォン市場は、ケータイ全体から見れば、まだごくわずかでしかない。Twitterが一般層へ浸透する中、ケータイ版やケータイで利用できるクライアントの重要性は、今まで以上に増してくるはずだ。