また同社では、現在基地局や通信端末側のソフトウェアのチューニングを行うことで、実効速度の改善を図っている。仙台市で実験を行った結果、15Mbps以上の速度が出る場所が大幅に増加し、20Mbpsの速度が出る場合もあったという。

仙台市で実際に走行しての通信速度テスト。15Mbpsの速度が出る場面もあり、Samsung製とNEC製の混在でも問題がなかった

従来は20Mbps以上の速度が出る場所はほとんどなかったのに、チューニングを行った結果、20Mbps以上の速度が出る場所が増加。もともと遅い場所では変わらないが、通信エラー時の速度落ち込みを押さえることで、高速な場所がさらに高速になるチューニングを施した

こうしたチューニングは今後も続けていく考えで、現在テスト中のチューニングでは、同社内で27Mbps程度までの通信速度が実現しており、今後最大30Mbpsまでのチューニングを検討していくそうだ。

実際の通信速度。安定して20Mbps近くがでている

さらにチューニングを行った結果、27Mbpsまで増速した

ビジネスでは、6月末までにはすでにモバイルWiMAXサービスを展開している米国とロシアでの国際ローミングを開始したい考え。さらに販路の拡大を図り、法人チャネルやPC以外の分野にも注力していく。

さらに、現在のIEEE802.16eの通信規格を増速化したIEEE802.11mへの移行を行い、高速化を進めていく。802.16mでは、下り最大350Mbps以上、上り最大112Mbps以上が想定されており、秋ごろには300Mbps程度を目標としたトライアルを実施していく考えだという。

今後、さらに高速化を目指し、新たな通信規格に対応していく