UQコミュニケーションズは、モバイルWiMAXサービス「UQ WiMAX」サービスの現状を説明するプレス向けの説明会を開催した。同社の基地局は6,000局に達し、47都道府県でサービスを展開。3月末には7,000局まで拡大し、都道府県庁所在地ではほぼすべてでサービスが行われることになる予定だ。

田中孝司社長

UQ WiMAXは、2009年2月29日に試験サービスとして開始され、7月1日から本サービスがスタートした。定額制で下り最大40Mbpsのブロードバンドサービスとしてサービスを展開しており、月額380円から4,980円の2段階定額制「UQ Step」が昨年末に始まり、ユーザー数は昨年12月末で63,600人になった。

全47都道府県でサービスを展開しているUQ WiMAX。3月末までには7,000局に達する見込み

順次サービスを拡張している

UQは3カ月ごとにユーザー数を公表しており、ユーザー数自体は順調に伸びているとのことで、次の3月末には「かなり上の方に行く」(田中孝司社長)との認識を示している。なお、2月の新規ユーザーは通常のUQ Flat(月額4,480円)が45%、UQ Stepが55%と拮抗している。田中社長は、利用量が多いと、上限額ではUQ Flatの方が安いことから、UQ Flatが伸びていると見ている。

加入者数の推移

UQ WiMAXは、無線LANのようにPCを起動すると自動的に接続されるため、シームレスに常時接続ができる点が1つのセールスポイントで、ノートPCでは8メーカー27機種に内蔵されるようになった。田中社長は、「今年末には、B5サイズ以下のノートPCにはほぼデフォルト(で搭載される)という状況になるのではないか」と話す。

UQの回線を借り受けてサービスを提供するMVNOでも、すでに36社と契約し、家電量販店のサービス提供店舗も順調に拡大しているという。3月末までには、これまでの「倍増以上になる」(同)そうだ。

WiMAX内蔵PCは順調に増加。端末も拡大している

実際にWiMAXを内蔵したPC

これらのPCには、インテルのモジュールが採用されている。このモジュールは、無線LANとWiMAXを1つの基板上に配置しており、WiMAXは下り最大20Mbpsまで対応する。周波数帯も2.3~5.8GHzまでサポートし、現在世界で使われているWiMAXの周波数帯をカバーしている

ThinkPadではこの辺りに内蔵されている

ノートPCはディスプレイ全体をアンテナとして使えるため、USB接続などの外付け端末よりも速度が安定するそうだ

こうした内蔵PCのユーティリティから、WiMAXの電波強度などが確認できる。通信速度が遅い場合などは、これを利用してチェックできる

UQの外付け端末

WiMAXの電波を無線LANに変換するモバイルルーターが何種類か出ており、無線LANしか内蔵しない音楽プレイヤーやゲーム機を複数同時に接続できる

WiMAXの通信モジュール。こうしたモジュールをさまざまな機器が内蔵することでWiMAXへ対応できる。今後搭載製品が登場する見込み

MVNOも拡大中