新世代Tegraで、ポータブルゲームがコンソール並に

Tegraは「Cortex-A9」を2基搭載し、GPUやHDデコーダー/エンコーダー、オーディオプロセッサなど、合計8個の独立プロセッサを備えたSoC(System-on-a-Chip)だ。一般的なPCの1/20程度の消費電力で、今日のスマートフォンに用いられているプロセッサのおよそ10倍のパフォーマンスを実現する。例えば消費電力400mWの5インチ・ディスプレイを搭載し、2000mAhのバッテリで駆動するTegraタブレットは、1回のフル充電で140時間の音楽再生が可能だという。「こんなに長持ちすると充電する習慣を忘れそうになる」とHuang氏。

既存の1億のWebサイトが、そのままTegraタブレットで利用可能に

Tegraタブレット1回の充電で200枚以上の音楽アルバムを聴き続けられる

現在50以上のTegraを搭載したタブレットの開発が進行中だという。この日はICDのタブレットによるWebブラウジング、FoxconnのタブレットによるHD動画再生、Notion Inkの電子ブックリーダーなど、様々なソリューションのデモが披露された。

独自のUIを備えたFoxconnのタブレット

AdobeがAIRプラットフォームをTegraに移植する計画を発表

Epic Games創設者のTim Sweeney氏が登場。コンソール向けと同じUnreal EngineをTegraプラットフォームに移植した経緯を話した。「モバイルのゲーム体験をハイエンドコンソール・レベルに引き上げるもの」と評価

Epic Gamesのデモは開発者向け「Tegra Developer Kit」で動作していた

Tegraが結びつけるのはPCとスマートフォンだけではない。NVIDIAは4つの大きな産業と関わりながらTegra開発を進めてきた。PC、家電、モバイル通信、そして自動車だ。この日同社はAudiとの提携を発表。2010年にAudiのエンターテインメントシステムにNVIDIAのGPUが採用されるほか、2012年にはすべてのモデルのエンターテインメント/ナビゲーション・システムに新世代Tegraが用いられる。

AudiのチーフアーキテクトMathias Halliger氏とMMIインフォテインメント・システムをデモ。自動車は一般家庭にある最大のモバイル機器。効率的に動作するコンピュータシステムの導入はメーカーの重要な課題である

NVIDIAとAudiはGoogleと提携し、ナビゲーションにGoogle Earthを採用する