VAIO Lの最大の特徴は、なんといっても光学式タッチパネルを搭載した点にある。これまでも type Uのように感圧式タッチパネルを搭載した機種はあったが、VAIOの製品で光学式を採用したのはこれが初めてだ。

光学式タッチパネルは、ベゼルの右上と左上に内蔵されたふたつの光学センサによって指先の位置を検出する仕組みになっている。三角測量法の原理を利用しているため、VAIO Lのような大画面でも指先の正確な位置が検出できる。感圧式パネルと異なり、液晶面にセンサ膜が必要ないため、画質的にも有利。実際に使用してみた感じでは感度もよく、ウィンドウの最大化ボタンや最小化ボタンなどの小さなボタンも問題なく押すことができた。また、液晶表面はグレア加工が施されているが、指の滑りも悪くない。ドラッグ&ドロップなどを行っても、スムーズに操作することが可能だった。

光学式タッチパネルを搭載しているため、画面上を指で触れるだけでアイテムの選択やドラッグ&ドロップなどの操作が行える

今回のモデルには、このタッチパネルを生かせるタッチ操作対応アプリケーションもプリインストールされている。Windows 7標準の「Microsoft Touch Pack for Windows 7」やVAIOオリジナルのデジタルコンテンツ管理ソフト「Media Gallery」、ランチャーソフト「VAIO Gate」などだ。もちろん、Windows 7はOSレベルでタッチパネルをサポートしているため、通常のファイル操作もタッチで行える。また、ソフトウェアキーボードを使って文字をタッチ操作で入力することも可能だ。

これら搭載アプリの中でもっとも使用頻度が高そうなのが、「VAIO Gate」だ。これは、画面上にアプリケーションアイコンが並んでいるだけのシンプルなランチャーだが、マウスや指先の動きに追従してアイコンを拡大表示してくれるのが便利。使いたいソフトを直感的に選んで起動することができる。

ランチャーソフト「VAIO Gate」。タブにカーソルを近づけると……(下に続く)

(上の続き)アプリケーションアイコンが表示される。アイコンをクリック(またはタッチ)すると、アプリケーションが起動する

「Media Gallery」は、写真やムービー、音楽を管理するためのソフト。ホーム画面では、ライトボックスでボジをチェックする感覚で写真やムービーなどのファイルを操作することができるのがいい。なお、本製品には5.5W+5.5Wという本格的なスピーカーが内蔵されているため、音楽やムービーを臨場感たっぷりに楽しむことが可能だ。

デジタルコンテンツ管理ソフト「Media Gallery」のホーム画面。背景に、登録されている画像がランダムに表示される

「Media Gallery」では、コンテンツをさまざまな方法で管理できる。この画像は、時系列にそってムービーを表示しているところ

「Media Gallery」には、そのときの気分に合わせて自動的に音楽を選んで再生してくれる「おまかせチャンネル」機能も搭載されている

このほかにも、本体に内蔵されたWebカメラで撮影した映像や静止画に指先で手描きメッセージを入れられる「WebCam Message Board」などもインストールされており、家庭内のコミュニケーションツールとして活用することができる。