「エージェント夜を往く」では英語も歌う
――今回のアルバムには、「エージェント夜を往く(M@STER VERSION)」と「shiny smile(M@STER VERSION)」が収録されていますが、この2曲を選んだ理由を教えてください
「最初、ゲーム版で歌った既存曲の中からどの2曲を歌いたいかと聞かれたとき、イメージのちがう2曲がいいだろうなと思って、『エージェント夜を往く』と『shiny smile』を選んだのですが、曲を作ったLindaさんも『エージェント夜を往く』をぜひ涼ちゃんに歌ってもらいたいとおっしゃってくださっていたようで、そのあたりはすごくシンクロしたのかなって思いました。ただ、ゲーム版は短いじゃないですか。だからフル版を聴いたときに、『あ、やばい。難しい曲だった』って思って(笑)。『エージェント夜を往く』には、実は英語の部分もあるのですが、今までにそこを歌った方はいなかったんですよね。今回はハモリと、間に入っている英語の部分も全部歌わせてもらうことになったのですが、レコーディング当日に聞いたので、すごく焦りました。英語はムリですっていったんですけどね……。なので、英語の部分はあまり聴かないようにしてください(笑)」
――そのほかレコーディングで苦労したことはありますか?
「『エージェント夜を往く』の収録では、『エロく、エロく』というディレクションを受けました(笑)。それは涼ちゃんの中に一番無い成分ではないかと思うのですが……。今回あらためて歌わせていただいたときに何度も指摘されたのが、『もうちょっと涼ちゃんで、もうちょっと女の子で』というところなのですが、涼ちゃんはものすごく加減が難しくて、一歩ころぶと男の子になっちゃうし、行き過ぎると女の子になりすぎちゃうので、その調節が今回一番難しかったところですね。その中でも、『エージェント夜を往く』はあまりキーも高くないということで、カッコよく歌っちゃうと、男の子らしくなりすぎちゃうんですよ。『エロく、エロく』という無い成分を搾り出しつつ、しかもあくまで"涼ちゃんの範囲で"というのがまたすごく難しいなと思いました」
――「shiny smile(M@STER VERSION)」の収録はいかがでしたか?
「『shiny smile』は、涼ちゃんが描いているアイドルのイメージという感じで歌わせてもらったのですが、やはりこれも難しかったですね。最初に2曲を選ぶとき、ゲーム版の収録であまりてこずらなかった曲にしようなんてセコいことを考えていたのですが、全然カンタンなんてことはなく、とんでもないことになってしまいました(笑)。『shiny smile』は、涼ちゃんの女の子らしさとか、アイドルのイメージとか、そういった部分を想像しながら歌わせてもらいました」
ジャケットを見て「かわいい」と思った方は即買いで
――今回あらためて「"HELLO!!"」をソロで歌っていますが、実際に仕上がったものを聴いた感想はいかがですか?
「ちょっと男らしかったですね。『"HELLO!!"』はゲームの主題歌ですが、この曲を最初に聴いたときに、すごく素敵なゲームになるなって思いました。『"HELLO!!"』はそういう思い入れのある曲ですね」
――ドラマパートでは、どんな涼ちゃんになっていますか?
「一言でいうなら、"相変わらずな涼ちゃん"ですね。そういう感じで、ゲームをしていただいた方には伝わるのではないかと思います。『DREAM SYMPHONY』の3枚にはすべてドラマパートが収録されているのですが、ゲームをやっていただけるとより楽しめる内容になっています。"その後"というわけではなく、ゲームの中では語られなかったお話という感じで、3人がすごく楽しそうにしているのを、温かく見守っていただきたいですね」
――今回のアルバムはどういう人に聴いてほしいと思いますか?
「まず、ゲームをプレイして楽しかったっていう方、アイドルマスター全体のファンの皆さん、そして、このジャケットの絵を見て『あ、かわいい』と思った方にぜひ買っていただきたいですね(笑)。その勢いで、ゲームをやっていただいたり、ドラマパートを聴いていただいたりと、たくさんの目論見も入っております」