無償版とUS$349の有償版の2バージョンの提供を予定
デバッグ対象としてトレースが取れるのは、CUDA Driver API,DirectX API,OpenGL API,Open CL API,Cg2.2 APIなど。また、実行結果のタイムライン、APIコールログ、GPUタスクログなども取得できる。
各タスクのタイムライン表示は、そのアプリケーションのボトルネック探索にも役立つため、NEXUSはデバッギングツールでありながら、CPU/GPU両活用ソフトウェアのパフォーマンス解析ツールの側面も備えているともいえる。
さて、この強力なツールであるNEXUSだが、無料版と有料版とで機能差を与えてリリースされる予定となっている。基本機能は全て無料版でも提供されるが、有料版では強力なデータブレークポイントなどが提供されるので、本格的なアプリケーション開発ではやはり有料版が推奨されるところだ。有料版の価格はUS$349。なお、日本語版の提供については未定。
対応OSはWindows Vista(SP1)、Windows 7で、それぞれの32ビット版、64ビット版に両対応する。ドライバモデルが異なることを理由に、Windows XPへの対応予定はないと明言された。Macなど、その他のOSへの対応も未定だ。
統合対象の開発ソフトウェアとしてはVisual Studio 2008 Standard(SP1)以上。
対応GPUはCUDA 1.1以上対応のNVIDIA製GPU。具体的にはGeForce 9、GTXシリーズ以降、Quadro FX X700,X800以降、Tesla C1060以降ということになる。改めていう必要もないだろうが、近い将来登場するFERMIベースのGPUにも、もちろん対応する。
NVIDIA開発のものなので、当然NVIDIA製GPUを想定したものなのだが、ごく基本的な機能であれば、NVIDIA製以外のDirectX 10世代およびDirectX 11世代のGPUにおいても利用が出来るという。
正式版リリースは2010年第1四半期を予定。それまでとしては2009年10月中にβ1をリリース、2010年1月にβ2をリリースするというロードマップを発表している。
なお、既にβプログラムへの登録は開始されている。興味がある人はNEXUSのオフィシャルサイトを訪れてみて欲しい。
(トライゼット西川善司)