米カリフォルニア州サンフランシスコで22日(米国時間)、米Intelの開発者会議「Intel Developer Forum (IDF) San Francisco」が始まった。初日オープニングの基調講演ではCEOのPaul Otellini氏が、ArrandaleやSandy Bridge、Moblin 2.1のハンドヘルド向けユーザーインターフェイスなどのデモを交えながら、「コンティナム (Continuum : 連続体)」という同社が新たに提唱するキーワードを説明した。
IDFは今年で12年目を迎える。第1回目から長い間、IDFはPC産業の開発者のカンファレンスだった。ところが2003年にIntelがコンピューティング機器と通信機器の融合(コンバージェンス)をキーワードにした頃から、Intel Atchitecture(IA)の世界はPCを超えて拡大し始めた。今日IAベースの製品は従来型のPC(デスクトップ、ノートPC)、サーバ(エンタープライズ・サーバ、データセンター、HPC)、さらにネットデバイス (ネットブック、ハンドヘルド、家電製品、組込機器)と多岐にわたる。これはIDFにも反映されており、今年の参加者4000人以上のうちPC産業のOEM/ ODMはわずか20%にとどまるそうだ。家電産業に属する参加者が400人、通信産業も400人、ソフトウエア産業が600人など、様々な分野の開発者がIAに関わっている。これは"パーソナル・コンピュータからパーソナル・コンピューティングへの移り変わり"を示すものと言える。
近年Intelは"Spectrum of Computing"と呼んで、PC以外のデバイスにIAソリューションを広げてきた。その上でパーソナル・コンピューティングを実現するには、そうしたデバイス群が一体となってシームレスに動作する環境が必要になる。それが "コンティナム"である。