ところで消費電力については、興味深いスライドがこちらに示されている(Photo09)。Jasper Forestは1P/2P/4Pの3種類のSkewが存在し、それぞれ複数の動作周波数レンジと消費電力が用意されていることだ。ベースとなるNehalem-EPベースのXeon 5500シリーズの場合、L5520(2.26GHz)/L5530(2.40GHz)が60W、E5520(2.26GHz)~E5540(2.53GHz)が80Wとなっている。そこから考えると、Jasper Forestも4Pは1.86GHz~2.4GHzあたりまででラインナップされ、2Pは1.86GHz~2.26GHzあたり、1Pは1.86GHz/2.13GHzといったあたりになるのではないかと想像される。素直に半分にならないのは、メモリコントローラやPCI Express、QPIなどの"UnCore"部分の消費電力は殆ど減らないからであろう。
ということで
現時点で明らかになったのはこの程度であるが、なかなか興味深い話である。おそらくTechnical SessionでPCIe周りはもう少し解説が出てくると思われるし、それを期待したいところだ。他にも32nmプロセスの量産準備が出来たこともアナウンスされているが、こちらはまだ情報量が少ないので、もう少し情報が揃ったところでまたレポートしたい。
ところで冒頭の話に戻るが、Intel公式blogの8月26日にある"Preview of Innovate and Integrate Keynote at IDF09"では、IDF初日にPaul Otelliniの基調講演が行われた後でPat Gelsingerの基調講演が続く事になっていた(現在はSean Maloneyの講演になっている)。なるほど、この時期にはまだPatのIntel退社は公式には決まっていなかったんだな、という事が透けて見えてちょっと興味深かった。