今回の公開情報

今回、これにあわせてStephen Price氏(Director of Marketing, Performance Platform Division, Embedded and Communications Group)の"Innovating and Integrationg for Communions and Storage"というプレゼンテーションも公開されているので、こちらで公開された情報を少し整理してお届けしたい。まずJasper Forestは、

  • 最小で27Wの消費電力
  • 2010年初頭に市場投入
  • 複数の処理を集約できる

といった特徴を持つとされる。具体的には、これまでCommunicationやStorage向けのコントローラ、あるいはCompactPCIが利用されるマーケット向けに投入されるとしている。このマーケットに向け、Jasper Forest+Intel 3420の組み合わせを投入する、というのが今回の発表となる。

Photo05: "Workload Consolidation"の意味合いが非常に微妙である。これまで4CPUで分散処理していた処理を1CPUで処理できるという意味にも、あるいはJasper ForestはStorage向けにこれまで必要とされた4種類のチップを集約できるという意味なのか。この詳細は現時点で公開するつもりはないようだ。

Photo06: いずれの用途も、従来は低電圧版Xeonや、Mobile向けCPUを転用したCore 2などが投入されてきていたマーケットである。Atomを使えば更に低消費電力が狙えるが、こうした用途では絶対性能が足りないので使い物にならないという用途である。

Jasper Forest+Intel 3420により提供される機能をまとめたのがこちら(Photo07)となる。Nehalemをベースとし、PCI Express Gen2を搭載するといったあたりはLynnfieldと共通であり、Crystal BeachというのはIntelの第一世代のIOAT((I/O Acceleration Technology)エンジンのコード名である。Hardware RAID accelerationはIntel P55/Intel 3420に搭載されるIntel Matrix Storageを指していると考えればいいだろう。唯一不明なのがNon-Transparent PCI-E Bridge(NTB)という機能である。これはPresentationのBackup Slideの中に説明があった(Photo08)。これはちょっと驚いた、というか意外だったのでもう少しこまかく説明しておこう。

Photo07: 温度とか消費電力に関しては、逆にここで挙げた条件を満たすような動作周波数の製品を提供する、ということになるのだろう。

Photo08: ここには出ていないが、PCIe BackplaneにはJasper Forest以外に複数のDevice(や、場合によってはJasper Forest以外のCPUというか、システム)も接続されることになる。