ブランドのこだわりが見え隠れするのが、外観の処理だ。Y!ボタンやメールボタンをあえて隠し、EMPORIO ARMANIの統一感を保っている。ヘアライン処理された金属風のボディも、上質感がある。ロゴが全面に出ているため、好き嫌いは分かれるかもしれないが、デザイン自体はブランドイメージどおりと言えるだろう。

硬質感あるボディで、Y!ボタンやメールボタンなどのロゴがあえて隠されている

内蔵コンテンツやパッケージまで統一された世界観

EMPORIO ARMANIのデザインは、外観だけでなく内蔵コンテンツにも貫かれている。待ち受け画面や着信音、メニュー画面はもちろん、果ては電池のピクト表示までEMPORIO ARMANI一色だ。好みはさておき、ここまで世界観を貫いているケータイは、なかなか見当たらない。第2階層以下の画面にもうっすらと背景が透けて見えるが、このような細部の処理にも強いこだわりを感じる。

画面の背景にもEMPORIO ARMANIのロゴが映し出されている

メニューの深い階層まで統一された世界観

サウンドもオリジナルで耳でも高級感を堪能できる

また、パッケージはマットな手触りのボックスで、紙の箱で提供される従来の機種とは一線を画している。まるで、EMPORIO ARMANIのアクセサリーといった趣だ。中には本体とイヤホン、イヤホンマイク、充電ケーブルなどが収められている。イヤホンやイヤホンマイクにもロゴがさり気なく刻印されており、高級感の面では申し分ない。EMPORIO ARMANIの服にコーディネートすれば、より深い世界観を楽しめそうだ。シンプルなので、ほかのブランドとの相性も悪くない。

パッケージはマットな手触りで小物ケースのよう

イヤホンの先にもEMPORIO ARMANIのロゴがデザインされている

イヤホンマイク。ロゴがさり気なくボタンに刻印されている

音楽再生機能の操作性には要注目

機能的に注目したいのが音楽再生だ。通常のケータイとは異なり、830SCは3.5φのイヤホンジャックを搭載している。当然、付属のイヤホンも3.5φで、市販のものも変換アダプターなどを介さず、直接挿すことができる。今までケータイで音楽を聞いたことがない(変換アダプターを持っていない)ユーザーにも、優しい仕様だ。ちなみに、イヤホンマイクを利用する場合は、逆側の充電ジャックにコードを挿す形となる。そのため、充電しながらイヤホンマイクで通話するといったことはできない。

側面のボタンは大きくて押しやすい。イヤホンジャックは3.5φ