ノートパソコンを使う場所は、家庭内(もしくはオフィス内)と外出先のふたつに大別できる。家庭内メインならば、本体サイズやバッテリ駆動時間はあまり問題にならないが、代わりに画面の見やすさや入力しやすさなどが重要になってくる。
VAIO3機種のサイズ比較をしたところ。A4ノートサイズのtype Nに比べて、VAIO WやPがいかに小さいかが分かると思う |
3機種の厚みを比較したところ。type Pがもっとも薄いが、VAIO Wも携帯性は十分。なお、いずれの機種もボディがフラットなため、カバンにもすっきり収納できるのがうれしい |
今回取り上げた3機種の中ならば、家庭内で日常的に使う場合はA4ノートのtype Nが最適だと言えるだろう。光学ドライブが内蔵されているため、パッケージソフトをインストールしたり、DVDを観たりしたい場合も、手軽に実行できる。また、Netbookで一般的なAtomプロセッサではなく、より高性能なCeleron(CTOのVAIOオーナーメードでCore 2 Duoも選択可能)を採用しているため、処理能力にも余裕がある。
特に、動画再生やデジカメなどで撮影した画像を編集する際に、その差を実感するはずだ。さらに、キーボードが大きくパームレストも広いため、長い文章を書く場合も手首に対する負担が少ない。このほか、ストレージ容量が250GBと大きいため、画像や動画、音楽ファイルなどを大量に保存しておくことも可能。もっとも重さが約2.9kgあるため、持ち運んで使うのはかなり気合いが必要になる。
出先で使うマシンは、やはり軽いにこしたことはない。頻繁に持ち歩くなら1.5kg以下の重さがベスト。今回の3機種なら、重さが600g前後のtype Pと約1.19kgのVAIO Wが最適だと言える。
いずれも、普段から使っているカバンの中に収納できるほど小さく、毎日持ち歩いても苦にならない。どこに行くにも肌身離さず携帯するならば、カバンに入れていることを忘れるくらい軽いtype Pの方がいいが、出先だけでなく家庭内で腰を落ち着けて利用することも多い場合はVAIO Wの方が適している。
というのも、type Pは高精細な液晶を採用しているためドットピッチが狭く、画面の一覧性は高いものの文字などが非常に細かく表示される。視認性自体に問題があるわけではないのだが、かなり視力のよい人でも長時間画面を凝視し続けるのは少しツライはずだ。
その点、VAIO Wは若干ドットピッチにゆとりがあり、長い間画面を見つめていても負担を感じにくい。もっとも、この辺りは個人差もあるため人によって感じ方は異なる。視力が1.0程度の筆者の場合は、type Pを机の上に置いて使っていてもそれほど苦になることはなかったが、膝の上だと細かい文字が見づらく感じることが時々あった。しかし、VAIO Wの場合は膝の上でも十分判読可能だった。
なお、いずれの機種もバッテリ駆動時間は最大4時間前後となっている。ただし、type PやWはオプションで大容量バッテリが用意されており、それを使えば駆動時間も2倍程度に伸ばすことができる。モバイルメインのユーザーは、こうしたアクセサリの有無も考慮しておくといいだろう。