だがちょっと待ってほしい。スロットに余裕があっても、他のパーツやケーブルと物理的に干渉するパーツはやはり導入できない。特に干渉が問題になるのは、ミドルレンジ以上のグラフィックスカードだろう。

野中氏「フルハイトでハーフサイズのカードなら挿せる可能性が高いです。具体的には長さが167mm以下である必要がありますね。ちなみに、スリムタワー型のVALUESTAR G タイプL(s)の場合は、ロープロファイルでハーフサイズのカードが条件となります」

では、電源容量はどうか。HDDやSSDを増設するなら5Vと3.3V給電、拡張カードなら12V給電のアンペア数に余裕がないと、高負荷時にマシンの動作が不安定になったり、突然電源が落ちるといったトラブルが起きやすい。電源ユニットの仕様はWEBページに公開されていないが、取材班がケースを開けて電源ユニットを確認したところ、定格容量は250Wだった。5Vと3.3Vチャンネルは両方合わせて最大108Wまで、12Vは14A(168W)まで対応する。単品で売られている電源ユニットの仕様からすると、定格容量に少し不安を感じるのは否めない。

搭載する電源ユニットの仕様表。タイプMに最適化した特別仕様のユニットだ

大町氏「電源はタイプMの仕様を考慮して設計していますので、その点はご安心してお使いいただけると思います」