また、首都圏で3つめの国際空港に名乗りを上げているのが、茨城空港である。
来年3月の開港に向け、滑走路とターミナルビルの建設が進む同空港だが、空港の目指す方向は、成田や羽田とは大きく異なる。茨城空港は、成田と羽田への新規乗り入れが難しい格安エアライン(ローコスト・キャリア=LCC)の拠点空港を目指しているのだ。ただ、今のところ韓国大手のアシアナ航空が乗り入れを決めているものの、他のLCCとは現在交渉中。マレーシア、フィリピン、マカオなどのLCCを誘致しているところだ。フィリピンのセブ・パシフィック航空は関西空港に就航しているが、マニラ往復1万円という激安運賃を販売している。同程度の運賃で、茨城空港からアジアまで往復できるようになれば注目度は上がるのは間違いない。東京駅から割安な直行バスの運行も予定されており、首都圏からの価格志向の旅行者にも魅力的だ。
圧倒的な便数を誇る成田空港と、都心に近く24時間運営が可能で条件面のメリットが多く将来性が期待される羽田空港。それに加えて、"格安空港"を目指す茨城空港。今年から来年にかけての首都圏の空港を巡る動きは、目が離せない。
※記事中のデータ等は、2009年7月15日時点のものです
茨城空港の最新事情はこちらで詳しく紹介しています日本初のローコスト・エアライン拠点空港へ - 茨城空港の意気込み
茨城空港は日本で99番目の空港であり、政府が新空港の建設計画を抑制していることから、"最後の地方空港"とも呼ばれている。ただ、この空港はこれまでの地方空港とは異なる方向性を持つ。2010年3月開港に向けて、ローコスト・エアライン拠点空港へ積極的に取り組む茨城空港をレポート!