イー・モバイルは24日から、下り最大21.6Mbps / 上り最大5.8Mbps(ともに理論値)で通信できる「HSPA+」を方式を用いたモバイルデータ通信サービスを開始する。サービス開始前だが、都内の一部地域ではすでに利用できるようになっているということなので、対応端末「D31HW」をお借りして、どの程度の速度が出るか試してみた。

HSPA+に対応したデータ通信端末「D31HW」(Huawei製)

D31HWには最大16GBまで対応するmicroSDHCカードスロットとSIMカードスロットが搭載されている

まず、HSPA+とはどんな規格か簡単に説明しよう。HSPA+はW-CDMAの高速化規格で、従来のHSPA(HSDPA/HSUPA)をさらに高速化したもの。High Speed Packet Access Plusの略だ。W-CDMAのRelease 7として、「3GPP」において標準化された規格で、データ送受信用に複数のアンテナを使用するMIMOを採用したほか、変調方式を受信側で64QAM、送信側で16QAMを利用するなどの技術的拡張が行われている。

なおサービス開始と同時に発売される対応端末のD31HWは、HSPA+に対応しているのは下りのみで、上りはHSPAのみの対応となるため最大5.8Mbpsの通信速度となる。そのため、HSPA+サービス開始当初は、"下りのみHSPA+対応"というかたちになる。

D31HWをパソコンに装着するとこんな感じになる。USB端子に可動部がないので、装着すると約7.8mmでっぱる。そのため、パッケージにはUSBケーブルが同梱されている

左右側面。右側面にあるスライドキーを使えばUSB端子を収納可能

「EMOBILE HW ユーティリティ」画面。なおD31HWは、インストール作業が不要な「ゼロインストール」(Windows OSにみ対応)もサポートする。パソコンに装着するだけでドライバやユーティリティがインストール可能だ