初代から数えて4台目にあたるアルミ筐体のiMacは、継ぎ目やネジが一切見えないディテールの美しさが大きな特徴になっている。今回のモデルチェンジでも、その洗練されたデザインはそっくり受け継いでおり、スタンド部が少し薄くなったほかは、前モデルとほとんど変化はない。
しかし、性能面ではさまざまな部分で機能強化が図られている。たとえば、CPUはCore 2 Duo (2.93GHz)に、グラフィックスはNVIDIA GeForce GT 120に引き上げられており、メモリも標準で4GBの容量になった。映像出力端子も、従来のMini-DVIに代わり、Mini DisplayPortが採用されている。これにより、既発売のアップル純正外付けディスプレイ「LED Cinema Display」をつなげてデュアルモニタ状態で使用することが可能になった。また、背面のUSB 2.0ポートも前モデルの3基から4基に増えている。
このほか、付属キーボードがテンキーを省いた小型タイプに変更されているのもポイント。テンキーが省かれているほかは、従来のキーボードとほぼ同じ性能を備えており、両サイドにはUSBポートもひとつずつ搭載している。なお、BTOオプションでは、従来のテンキーが付属するタイプも用意される。
美しく見やすいフルHD対応液晶ディスプレイ
液晶は、従来通り24インチのグレアパネルで、非常に光沢感があるタイプ。映り込みはかなりあるが、輝度が高いため、一般家庭の照明程度であればそれほど気にならない。ただし、会社のオフィスなどのように光源が多い場合は、設置場所や画面の角度を工夫した方がいいだろう。iMacの場合、画面は指一本で簡単に角度を調節することができる。
液晶の視野角は非常に広く、水平垂直ともに178度となっている。しかも、単に視野角が広いだけでなく、ナナメから見ても色の変化が少ないのも特徴。色域は特別広いというわけではないが、発色はよく、飽和してのっぺりした印象になりやすい赤もきちんと階調が再現されている。総合的に見て画質はかなりいいほうだ。細かい画質調整機能などはほとんど搭載されていないので、厳密な色再現を求める場合は外付けディスプレイを使った方がいいが、一般的なユーザーであれば本製品の液晶でも十分満足できるはず。
なお、液晶の解像度は1,920×1200ドットで、フルHD動画も等倍で楽しめる。実際に1,920×1,080ドット、H.264形式のHD動画をフルスクリーン再生してみたところ、コマ落ちも発生せず、非常に快適に視聴できた。ただし、応答速度はそれほど速くないため、動きの速い動画では、若干残像感が気になる場面もあった。