年に1度行われる世界最大のJava開発者のためのイベント「2009 JavaOne Conference」が終了して3週間が経とうとしている。今年のJavaOneは6月2日から5日にかけて、併設イベントであるCommunityOneはその前日の6月1日から3日にかけて行われた。この5日間、会場のあるサンフランシスコは"1年間で最もJava開発者密度の高い街"となったはずだ。
Java Storeへの期待
今年のJavaOneでおそらく最も大きな発表となったのが「Java Store」だろう。これはJavaアプリケーションのデリバリーサービスで、Java開発者は自作のアプリケーションをJava Storeに登録して配布/販売することができる。iPhoneのApp StoreやAndroidのAndroid Marketに似たサービスといえばイメージしやすいかと思う。
Java Storeがスタートすれば、開発者は自分の開発したアプリケーションを手軽に流通させ、場合によっては収入に繋げることもできるようになる。ユーザにとっても、質のいいアプリケーションを簡単に発見できる場となる。App Storeの成功例から見ても、Java Storeにかかる期待は大きいと言えるだろう。
同時に、開発者としてはJava Storeで使われている技術にも興味を引かれるものがある。Java Storeでは使用したいアプリケーションを商品一覧からデスクトップにドラッグ&ドロップするだけでインストールできる他、インストールせずにサンドボックス内で試してみることも可能になっている。これはJava SE 6 Update 12によるAppletの新機能を利用することで実現した。このように、Java StoreにはJavaの新しいデスクトップ技術が集約されているのだ。
Sun Microsystemsでは米国内におけるJava Storeのサービス開始時期を2009年中としている。将来的には有料アプリケーションの販売にも対応するが、最初は無料のアプリケーションのみを対象としてサービスインする予定とのことだ。