これだけ安いと、気になるのはその性能だ。「Endeavor NP11-V」のCPUはAtom 230(1.6GHz)で、チップセットはSiS672+SiS968、メモリは1GBだ。スペック的にはミニノートと同じレベルといっていいだろう。3Dゲームや高度な画像処理を行なわないのであれば、特にストレスを感じることはない。実際に筆者が試してみたところ、予想以上に軽快に動作するように思えた。またHDD容量は160GBで、十分な容量を誇る。光学ドライブが搭載されていないので、CDやDVDなどを使ってソフトをインストールする場合は、外付けの光学ドライブが必要だ。

これだけ小さいので、試しにリビングの32V型液晶テレビに接続してみた。「Endeavor NP11-V」の映像出力端子はミニD-Sub15ピン(RGB端子)なので、別途RGB接続ケーブルを用意すれば対応できる。テレビ側の影響で解像度は1,024×768ドットどまりだったものの、さすがに大きくて迫力がある。しかも、テレビの背面にスッポリと隠れるのでジャマにならない点もイイ。

RGBケーブルで液晶テレビと接続。AV機器のレイアウトを変えなくても設置できる

リビングでネットを見るのは、なかなか新鮮だ。待機動作音が約17dBと静かで、家族にうるさく思われる心配もない(リビングなどに置く場合は静音性能がとりわけ重要)。また今回は有線のキーボードとマウスを使用したが、無線デバイスを使えばもっと快適に利用できる。筆者のように小さな子供がいる家庭であれば、「Endeavor NP11-V」本体は手の届かない場所に隠しておき、必要な際にキーボードとマウスのみ取り出すという使い方をすれば、イタズラのせいで壊される可能性が減るうえ、丸みのあるデザインで軽いため、ケガをするような危険も少ないだろう。

性能でいえば、YouTubeなどの動画サイトでもコマ落ちすることなく動画を楽しめる。フルスクリーンで再生すれば、大迫力の映像を楽しめること間違いナシ。デジタルカメラで撮影した家族写真を、スライドショー形式で大画面でみんなで見るという場合にも「Endeavor NP11-V」なら便利だ。

液晶テレビでサイトを閲覧。軽快な動作でストレスは感じなかった

YoTubeの動画をフルサイズで再生すれば、まさにテレビを見ているかのような感覚に

まとめ

PCにあまりお金をかけない筆者ではあるが、この「Endeavor NP11-V」は素直に「欲しい」と感じた。小さいながらも性能は十分であり、なんといっても価格が安い。液晶ディスプレイや入力デバイスなど必要なものは揃っているので、「Endeavor NP11-V」を買うだけで格安でマシンを新調できる。初めてPCを買う人にはもちろん、数年前のマシンをなんとかしたいと思っている人にもオススメしたい。2~3台目がほしい人にも十分検討に値するだろう。省スペース性を活かした自分なりの設置場所を思わず想像してしまう、魅力あふれるPCなのだ。

■仕様(基本構成)
製品名 Endeavor NP11-V
CPU Atom 230(1.6GHz)
チップセット SiS672+SiS968
メモリ 1GB
HDD 160GB
光学ドライブ なし
グラフィックス SiS Mirage 3+(チップセット内蔵)
オーディオ スピーカー、High Definition Audio(チップセット内蔵)
ネットワーク 10/100/1000BASE-T対応有線LAN
インタフェース ミニD-Sub15ピン×1、USB 2.0×6、ヘッドホン出力×1、マイク入力×1、ライン出力×1
サイズ/重量 約W20×D153.5×H172.5mm(突起部を除く)、約W74.5×D153.5×H198.5mm(フットスタンド装着時、突起部を除く)/約790g(フットスタンド含む)
OS Windows XP Home Edition SP3
ソフトウェア Norton Internet Security 2009 OEM版、i-フィルター 5.0 1ヶ月試用版、McAfee SiteAdvisor Plus 1ヶ月版他
付属品 ACアダプタ、マニュアル、リカバリCD、ドライバCD、フットスタンド
直販価格 26,800円

高橋量(デジタル・コンテンツ・パブリッシング)