Shuttleの今年のキーワードは「安心して使えるファンレスベアボーン」。VIA EdenやIntel AtomでファンレスPCも身近になったが、単品からセットアップしていく場合にはノウハウを要することも多い。Shuttleは、誰もが簡単に組み立てられるファンレスベアボーンという形で、ファンレスPCの普及を狙う。

今回出展していたのは、VIA Nanoを搭載した「XS29F」と、Intel Atom N270を搭載した「XS32 HD」の2製品。両製品ともサイズ的には現行のAtomベアボーン「X27」と同じ容量3Lタイプ。

CPUにNano U1700を採用したXS29F。ファンレス運用で定評あるVIA CPUを採用しつつ、Atomと比べ高いと言われる価格も抑えられている

Atom N270を採用したXS32 HD。HDビデオ再生支援チップを搭載し、ファンレスかつエンターテインメントに強いネットトップを構築できる

XS29シリーズはCPUにNano U1700(XS29F:ファンレス)またはL2200(XS29)を採用し、チップセットにVX800を組み合わせている。電源は60W ACアダプタ。拡張ベイは2.5インチベイ1基とスリム光学ドライブベイ1基。メモリはDDR2-533/667対応スロット2基を搭載(最大4GB)。ほかオンボード機能はオーディオ、LANなど。ディスプレイ出力はDVI、D-Sub。発売は7月頃を予定しており、日本での価格は未定ながら16,000円台が目標とのこと。

XS29Fで採用されているMini-ITXマザーボード。2つのSATA、2本のメモリスロットなどが利用可能なほか、DVI、D-Subのディスプレイ出力が搭載されている

XS32 HDはCPUにAtom N270、チップセットにネットブック向けのIntel 945GSE+ICH7Mを組み合わせている。BroadcomのHD動画再生支援チップを搭載したmini PCIeカードを装着済みで、一般的なAtom製品では難しいHDビデオ視聴が快適としている。電源仕様や拡張ベイ構成はXS29と同様。メモリはDDR2-400/533対応スロット1基(最大2GB)。オンボード機能はGbE、ALC888 5.1chオーディオで、デモ機では無線LANも搭載されていた。ディスプレイ出力はHDMI、D-Sub。また、VESAマウントアダプタにより液晶背面へ設置できる。発売は10月以降の見込み。価格は2万円を切ることが出来れば……と考えているそうだ。

XS32 HDで採用されているMini-ITXボード。CPUがAtom N270であるためメモリはSO-DIMM。その横のmini PCIeカードスロットにHD動画再生支援カードが搭載されている

HD動画再生支援カード上のチップはBroadcom

XS32 HDはVESAマウンタに搭載可能