怒涛の20種試飲が終わったところで、恒例のマトリックス公開。一目でワインの違いが分かるので、購入する時の参考にしてみてほしい。

1.「サントネージュ ブリリア」(日本)
2.「サントネージュ 酸化防止剤無添加 有機ワイン」(日本)
3.「Sonnenherbst」(ドイツ)
4.「Santa Helena Grand Vino Chardonnay」(チリ)
5.「ポレール クリアドライ」(日本)
6.「サッポロ アロマブラン 酸化防止剤無添加」(日本)
7.「ポレール 有機酸たっぷり酸化防止剤無添加白ワイン」(日本)
8.「ポレール うれしいワイン 白」(日本)
9.「Raisin d'or」(フランス)
10.「有機栽培ぶどうのおいしいワイン」(日本)
11.「酸化防止剤無添加のおいしいワイン」(日本)
12.「Carlo Rossi California White」(アメリカ)
13.「RiverCrest White」(アメリカ)
14.「Castel Vieux Pape」(フランス)
15.「Tavernello Trbbiano」(イタリア)
16.「Vina Maipo 2008」(チリ)
17.「ボン・ルージュ」(日本)
18.「Frontera 2008」(チリ)
19.「おいしい酸化防止剤無添加 白ワイン」(日本)
20.「FRANZIA」(アメリカ)

今回紹介の白ワインの特徴としては、まずは赤ワイン編の時と同様で、以下の通り。

  • スクリューキャップが多い(今回スクリューキャップではなかったのは、外国産のゾンネンヘルプスト、サンタへレナ、カルロロッシの3種類のみ、スパークリングワインのブリリアはワイヤーの留め金)
  • 国産ワインのネーミングのわかりやすい
  • 国産ワインと外国産ワインのボディの重さ表記は違う
  • 世の健康志向を反映している

詳しくは、赤ワイン編を見ていただくとして、それに加え、マトリックスが意外な結果となったことも話しておきたい。赤ワイン編のときは、(それなりに)全方向に散らばったマトリックスを形成していたのに比べ、今回の白ワイン編はというと"ライト & ドライ"と"ヘヴィ & スイート"のカテゴリーにあてはまるワインが1本もなかった。

裏を返せば、この価格帯での白ワインに関しては、極端に言ってしまうと「軽くて甘い」か「重くて辛い」かしかないということになる。内訳は、No.3「Sonnenherbst」のドイツワインを除いて、外国産がすべて「重くて辛い」しかなく、逆に「軽くて甘い」のはNo.3「Sonnenherbst」を除くすべての国産ワインとなる。

そこで飲み方の提案だ。「軽くて甘い」のカテゴリーにあてはまるワインは、キンキン(必ず4℃以下)に冷やしてほしい。こうすることで、若干甘みの感じ方がソフトになるからだ。それでも正直、料理に合わせるのはなかなか難易度が高いので、季節のフレッシュフルーツを使ったタルトやクリーミーでやさしい味のマスカルポーネなどを合わせることをオススメする。

「重くて辛い」のワインはのうち、No.12「Carlo Rossi California White」とNo.13「RiverCrest White」が8℃以下、Nそれ以外は8~10℃程度の温度で。ボリュームのあるワインはあまり冷やしすぎると苦味が強調されてしまう。比較的どれも料理には合わせやすいが、デザートなら火の入ったフルーツ(コンポートやジャムなど)のタルト、チーズならコクと酸味の豊かなシェーブル(山羊のチーズ)などがよいだろう。

ビールもいいが、ピクニックや休日のブランチのお供に、キリリと冷えた白ワイン1本(でも2本でも)があると、いっそう華やいだひとときになること必至、なのである。