そうなると気になるのが性能だが、2200ルーメンというモバイル向けとしては非常に高い明るさを持っているうえ、コントラスト比も2000:1とこちらも高い。明るい部屋で壁に投写しても、かなり細かい文字までハッキリと認識できるレベルだ。5~10人程度の会議であれば、十分にこなせる。1Wのモノラルとなるが、スピーカーを搭載しているので音による演出を含めたプレゼンも可能だ。
使いやすさも抜群。USBディスプレイ機能を備えており、なんとUSBケーブルでPCと接続するだけでPCの画面をプロジェクタで出力できる。表示に必要なドライバは自動的に読み込まれるので、ユーザーは何も設定する必要がない。ソフトの使用許諾に同意する程度だ。太くてかさばるミニD-Sub15ピンのRGBケーブルを持ち運ばずに出力できるのは大きな強みだろう。ただし、USB出力ではプロジェクタの描画が多少遅くなるため、動画の表示には向いていない。素早くプレゼンテーションのページを切り替えたいといった場合はミニD-Sub15ピンにするなど、TPOに応じて切り替えていきたい。
なお、パネルの解像度は800×600ドットだが、SXGA+、SXGA、WXGA+、WXGA、XGA、SVGA(リアル対応)、VGAの解像度にも対応している。実際にEndeavor NA802と組み合わせて1,280×800ドットで試しに出力してみたが、多少にじみがあるものの、ほとんど気にならず十分に実用的だった。
また、プロジェクタを設置する上で面倒となる、傾きによる映像のゆがみやフォーカスの調整も簡単だ。フォーカスについてはレンズ上部のつまみを左右に動かすだけで調整でき、表示位置の調整も底面のフットレバーで最大11度まで傾けられる。水平方向のゆがみは、底面のリアフットを回すことで調整、縦方向のゆがみは上部にあるメニューのボタンを押すだけで補正可能だ。また、入力信号については自動的に認識してくれるので基本的に設定は必要ない。