「エコノミークラスは狭くて不快だ」という人は、必要なマイル数は多くなるがビジネスクラスやファーストクラスの無料航空券で旅するのもいいだろう。上級クラスは席数が少ないので競争率が高いが、たとえばスターアライアンスに加盟している航空会社のマイレージなら、座席のアップグレード特典が自社便だけでなく他社便でも使えるので、席を取れる確率が高くなる。

実際、エコノミークラスの場合、かなり安い航空券が出ており、無料航空券を使うのがもったいない行き先も多い。特にアジアや一部アメリカ方面に、その傾向が強い。それならば航空券代が高い行き先で使うか、上級クラスで使う方がコストパフォーマンスがよく得だ(ちなみに、時期にもよるが羽田 - 沖縄、九州、北海道など国内路線もアジアなどに比べるとコストパフォーマンスが比較的よい区間は多い)。

また、JALやANAは欧米線にエコノミークラスよりも座席が広いプレミアムエコノミーという中間クラスを設置しており、これならビジネスやファーストクラスよりは少ないマイル数で乗ることができる。

JALのプレミアムエコノミー

快適な旅にするために空港のラウンジも使いたいところだが、エコノミークラスの割引航空券ではふつうは利用できない。マイレージの上級会員になれば入る権利が与えられるが、一般会員より2段階上の上級会員にならないと利用できないものが多く、ハードルは高め。そこで、検討の価値があるのがユナイテッド航空のレッド・カーペットクラブのようなラウンジを使える会員制サービス。このサービスは同社マイレージ・プラスの会員になれば入会でき、上級会員になると入会金が割引される。年会費(~500USドル)またはマイルが必要ではあるが、エコノミークラスの割引航空券でしか出張できないビジネス・トラベラーは検討してみてもよいのではないだろうか。

期限があってもなくても早く特典にすること

日本航空とANAのマイルは国内の電子マネーに換えられるから、たとえば趣味に使う手もある。映画や読書が好きなら電子マネーを劇場代や本代にしてもいい。もちろん電車代にして国内旅行を楽しんでもいいし、バリエーションは広い。

また、日本航空やANAのマイルは3年で期限切れになってしまうが、飛行機で旅行したくても忙しくて時間がない、あるいはピーク時期にしか旅行できず、無料航空券用の席がなかなかないという人も多い。そんな人はマイルを一度クーポン券に換えて、それで航空券を購入するのも使える手だ。

アメリカ系など外資系のマイレージは、一定期間にマイルを使うか貯めるか、何か動きがあれば期限切れにならないところも多い。とはいえ、マイルは使わないと意味がないし、昨今の航空不況や業界再により合併してルールが変わったり、他社に吸収されてマイレージが会社ごとなくなったりもしている。やはり早めに特典に換えて、上手にマイレージを使うのをお勧めする。