ただ、ちょっとだけ留意しておきたいのが、換算率。航空会社(自社)系のカードで貯める場合に比べ、流通系や鉄道系など提携カードのポイントをマイレージに移行する貯め方の場合は、換算率がかなり低くなる。JALマイレージバンクを例にとると、たとえば40万円の買い物で貯まるマイル数は、自社系のJALカードが4,000マイルなのに対し、ローソンパスは2,000マイル、TOKYUポイントは1,000マイル(いずれも一般/普通カード会員の場合)と大きな差がある。
JALマイレージバンクに入会してJALカードを作り、月に7万円のクレジット利用を半年続ければ約40万円=4,000マイル、1年なら8,000マイル、2年半たつと2万マイルに到達し、香港や台湾など近場アジアへの無料航空券を獲得できる。ところが、TOKYUポイントだと2年あまりたっても5,000マイル程度しか貯まらず、近場アジアへの無料航空券にさえもなかなか届かない。カード払いで貯めることが多いなら、この「換算率」には気を付けたい。
旅が広がるアライアンスの特典
さて、最近のマイレージは貯めやすくなっただけに、使い方がポイントで、特典の幅が広くなり、より自分のライフスタイルや趣味趣向に合わせた楽しい使い方ができるようになっている。
アジアは2万~3万マイル前後、ヨーロッパやアメリカは5万~6万マイル程度で、往復の無料航空券がもらえるが、あまり海外へ行くことがない人は、なるべくたくさんの街を巡ってみたいはず。そんな人は航空アライアンスを使った無料航空券を使うといいだろう。 たとえばANAやユナイテッド航空のマイレージ会員は航空アライアンス「スターアライアンス」に参加している世界20数社の、JALのマイレージ会員は同「ワンワールド」に参加している10社の航空便を使って好きな旅程を組むことができる。必要なマイル数は距離で計算され、たとえばANAマイレージクラブ会員の場合、成田を出発し、シアトルでイチロー選手の、ニューヨークで松井秀喜選手の活躍を観る旅行は6万マイルで実現可能だ。さらに、航空アライアンスの無料航空券を使えば、世界一周も楽しめてしまう。