複数アプリケーションでの作業効率が大幅アップ

メインディスプレイの方がカラーマッチングが正確ということで、こちらをメインの作業、あるいは制作物の結果表示に用いるべきであると思う。こうした点をふまえ、ためしに2つのパターンでデュアルディスプレイの使い勝手をシミュレーションしてみた。

まずはメインディスプレイにAdobe Photoshop、サブディスプレイはファイルブラウザとして表示し、作業を進めてみた。このパターンでは、メインディスプレイは17インチワイドでWUXGA表示が可能であることからPhotoshopでの作業も画面の狭さを感じさせず、それでいてサブディスプレイからファイルをドラッグ&ドロップできるため作業効率も高い。

メインディスプレイにひとつのアプリケーションを最大化して表示、サブディスプレイに別のアプリケーションを表示させた例。1アプリケーションあたりの表示領域の広さに加え、ドラッグ&ドロップなど連携するアプリケーションではさらに効率アップ

もうひとつは3つのアプリケーションを表示してみるパターン。Webサイトのコーディングなどで、エディタ、生成物の表示、ファイルブラウザの3つを表示する用途を想定した。メインディスプレイにエディタとインターネットブラウザを表示させてみたが、横方向の解像度が1,920ドットあるため、ブラウザ側もエディタ側も十分なデータを表示できている。そしてサブディスプレイのファイルブラウザも十分な情報を表示できており、あるいはここにメーラーやメッセンジャーといった制作チームのコミュニケーションツールを表示させたとしても十分なサイズと言えるだろう。

メインディスプレイを2つのアプリケーション用に分け、ほぼ同じ横幅で計3つのアプリケーションを表示させてみた。各アプリケーション領域の幅はメインディスプレイがそれぞれ960ドット、サブディスプレイが768ドットあるため、この状態でもあまり狭さを感じさせない

一度マルチディスプレイ環境を利用したことのあるユーザーであれば、その広大な領域による作業効率の良さは言わずもがなで理解していただけるだろう。筆者もデスクトップ環境ではWUXGAを2面用意し業務を行っているが、これが出先などでのノートブック環境になると精々がSXGA程度の1面。アプリケーションはそれぞれ最大化し、Alt+Tabキーで切り替えながら作業を進めるものの……、当然ストレスは感じてしまう。W700dsのような高解像度のマルチディスプレイ環境は作業効率を高めつつ、そしてノートブックなりの省スペース、可搬性を与えてくれるものとして評価したい。