08年夏にNetbookが登場し始めたころ、VIA製CPUを搭載した高解像度ミニノートとして注目されたのが「HP 2133 Mini-Note PC」である。その後継モデルである本機はAtomプラットフォームとなり、名実ともにNetbookの仲間入りをした。

主な仕様  [CPU] Intel Atom N270(1.60GHz)  [チップセット] Intel 945GSE+ICH7-M  [メモリ] 1GB  [HDD] 160GB  [ディスプレイ] 10.1型ワイド液晶(1,024×576ドット)  [サイズ/重量] 約W261×D166×H27.2~35.5mm/約1.19kg  [OS] Windows XP Home Edition  [直販価格] 64,890円

Atomプラットフォームへの変更

「HP Mini 2140 Notebook PC」(以下、HP 2140)は、同社が昨年夏に発売した「HP 2133 Mini-Note PC」(以下、HP 2133)の後継モデルとなる。その間に発売された「HP Mini 1000」も、10型クラスの液晶ディスプレイを搭載する点では類似性が高いモデルなのだが、こちらは完全にコンシューマを対象したモデルでデザインも大きく異なる。HP 2133とHP 2140はビジネスユースを意識した製品である点や、ベースとなるデザインの共通性が高く、HP 2140がHP2133の後継と見るのが妥当だろう。

そのHP 2133は、昨年夏以降に起きたNetbook人気のさなかに登場したモデルだが、VIA製CPUを搭載する点や、Windows Vistaを採用する点など、非常に強い個性を持ったモデルだった。しかし、同時期に登場したIntelのAtomプラットフォームを採用した製品に比べて、どうしても性能で見劣りする傾向があったのも事実である。

HP 2140ではプラットフォームを一新し、他社の類似製品と同じAtomプラットフォームを採用。CPUはIntel Atom N270である。そもそもNetbookとは、インテルがAtomプラットフォームを採用したミニノートを称した用語であるため、名実ともにNetbookの仲間入りを果たしたといっていいだろう。

そのほかのスペックもメモリ1GB、HDD160GB、1024×576ドットの10.1型液晶を採用。OSもWindows XP Home EditionのULCPC版へと変更されており、定評ある構成へシフトチェンジしたモデルとなっている。

その代わり、HP 2133のような個性がなくなってしまったとも言えるわけだが、人気の高い本体デザインはHP 2133を踏襲している。プラスチックの感触全開の他社製Netbookとはひと味違う、金属質の作りは高級感がある。

機能面では左右のインタフェースはHP 2133と同じで、Netbookでは貴重なExpressCard/54スロットも健在だ。ただし、内蔵の無線機能は802.11b/gのみ。HP 2133で搭載されていたBluetooth機能は省略されているので注意が必要だ(16日に発売されたOfficeモデルには内蔵されている)。

本体右側面。ExpressCard/54スロット、SDカードスロット、USB2.0、LAN、電源コネクタ、セキュリティロックスロットを備える

本体左側面。オーディオ入出力、USB2.0(外付けマルチベイ用電源コネクタ付き)、D-Sub15ピンを備える

本体左手前に電源スイッチと電源ランプを備える。右側はHDDアクセスランプ。高級感あるボディに合った青色LEDを採用している

本体右側面には無線LANのオン/オフ切り替えスイッチ

液晶ディスプレイの上部にはWebカメラを内蔵