付属アプリケーション「StrongBox」

意外と、と言ってしまうと失礼なのだが、使ってみると便利なのが付属アプリケーションの「StrongBox」だ。同社のC7/Nanoなどのプロセッサに内蔵されている暗号エンジンを利用したセキュリティツールで、特に新しい機能というわけではないのだが、ここで簡単に紹介しておきたい。

このStrongBoxは、暗号化された仮想ドライブを作成することができる機能だ。ロックしてしまえば、パスワードを知らない他人は一切アクセスできなくなるので、奥さんや母親などに見られて困るようなファイルがある人には便利だろう。暗号方式にはAES(Advanced Encryption Standard)が使われているので、安全性はかなり高い。

StrongBoxの初期画面。ドライブの新規作成や管理などを行える

新規作成の画面。ドライブの大きさと実体ファイルの保存場所を指定

パスワードを設定。データを復元できなくなるので、絶対に忘れてはいけない

仮想ドライブが作成された。何もファイルがなくても、少し容量を使用している

見られると恥ずかしい写真などを、どんどん入れてしまおう

右クリックのメニューから"lock"を選ぶとアクセスできなくなる

こういった機能は、ソフトウェアで実現すると多少のオーバーヘッドが出るものだが、VIAのプロセッサにはハードウェアとして実装されているので、あまり高速とは言えないC7/Nanoでも快適に利用することができる。大きなファイルをドライブにコピーしても、通常のコピーと感覚的にはほとんど変わらない。

ちなみに、奥さんや母親がITに詳しく、ロックされたドライブを見て不審がるような場合には、管理画面から"unload"してしまえば、表示されなくなる(再びアクセスするときには"load"すればオーケー)。これでも見つかってしまうようなスゴ腕なら、隠し事をするのは素直に諦めよう。

管理画面で、ドライブをunloadしてしまおう

するとドライブが表示されなくなる