台湾VIA Technologiesから発売された「ARTiGO A2000」は、"Small is Beautiful"を掲げる同社らしく、省スペース性にこだわったベアボーンPCだ。今回、この製品を試用する機会を得ることができたので、その使用感などをレポートしてみたい。

小さいながらも実用性は確保

VIAのARTiGOシリーズの製品としては、2007年に「ARTiGO A1000」が発売されており、このA2000は2種類目となる。A1000はPico-ITXマザーボードを採用しており、まさに手のひらサイズのPCを実現していたが、CPUが低速(C7/1GHz)だったり、HDDが2.5インチ×1台のみだったりと、実用性の面では制限も多かった。

こういった点は、A2000では大きく改善されている。まずCPUは、1.5GHzのC7-Dを搭載。最新のNanoでないのは少し残念だが、チップセットはChrome9コア内蔵のVX800になっており、グラフィックス性能も向上している。マザーボードはNano-ITXを採用、筐体のサイズは135×115×259mmと大きくなったが、内部に3.5インチHDD×2台を格納できるスペースを確保した。

筐体の幅は13cmちょっと。フロントにはUSBポートも1つ用意されている

インタフェースは背面に集中している。スペースの問題から、種類は最小限

ちょっと分かりにくいが、マザーボードはNano-ITX。「N701」とあり、仕様は EPIA-N700に近い

ケースの半分はHDDのためのスペースだ。ここに3.5インチドライブを2台格納できる

ケースファンは背面に設置。8cm径のものが搭載されている

そのほかマザーボード上にも4cmファン。動作音はちょっと気になる

以上の特徴から、同社はA2000を「ベアボーン・ストレージ・サーバー」と呼称している。もちろん、省スペース・省電力なデスクトップPCとして利用してもいい。使い方はユーザー次第だ。