香港に拠点を置き、1971年にシンガポールで第1号となるホテルを開業。アジア太平洋地域の主要都市を中心にリゾートホテルを展開するシャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツ。今や北米、中東、アジア太平洋地域に60のホテルを保有、28,000以上の総客室数を誇る。そんな同グループの61番目のホテルがようやく日本にやってきた! 今回は3月2日に開業したシャングリ・ラ ホテル 東京の様子をお伝えしよう。
シャングリ・ラ ホテル 東京は東京駅に隣接する丸の内トラストタワー本館の高層部分27階~37階を占める。西側は丸の内、東側は東京湾を眺望できる好立地だ。総客室は202(うちスイートルームが6)。通常の客室サイズとなるデラックスルームが50平米とやはり広い。そのほかプレミアルームが68平米、6つのスイートルームが120平米~269平米となっている。料金は眺望できる景色によって5,000円の差が生じ、大人2名1室利用時の1名料金でデラックスルーム(丸の内側眺望)が7万円~、デラックス ベイビュー(東京湾側眺望)が7万5,000円~となる。最高額は「プレジデンシャルスイート」(269平米)の100万円だ。
開業に先立って行われた記者会見・内覧会で、シャングリ・ラ ホテル 東京 総支配人のウルフガング・クルーガー氏は「シャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツが日本市場に参入するまでは長い道のり。その長かった旅が3月2日に終了することを大変うれしく思っています。私達の施設とホスピタリティをぜひご堪能ください」と挨拶。東京に続く日本での展開を尋ねると、「私達が考えているのは東京のみ。まずは東京での成功を考えています。東京以外の場所の開業は適切なタイミングがあれば前向きに考えていきたい」(同)。
この不況下における開業に関しては、「私達は経済状況に関わらず、常に我々のホテルの運営を経済効率のいいものにしようと努めております。また日本に対する我々のコミットメントは非常に長期的。長期な視点を持って、ホテルの経営を考えており、その中で成功を収めるられると確信しております」と述べた。
「シャングリ・ラは『人を思いやる心から』という理念から、5つの原則があります。その5つとは『人を尊重する気持ち』『礼儀正しさ』『誠実さ』『親切さ』『謙虚さ』です。この5つの価値観はとくに東京のようなホスピタリティが重要視されているところには重要になってくると思います。ホテルの設備面では、非常に繊細で日本に合わせたデザインを施し、日本で創業することに敬意を示しています」(同)。
クルーガー氏の話から、「シャングリ・ラ ホテル 東京」の開業・戦略にかなりの自信が窺えた。では、次ページより実際に同ホテルの施設を見ていこう。