性能はAtom相応だがネットブックにはない魅力
最後にベンチマークテストである。PCMark05、3DMark06の各ベンチマークソフトと、ワットチェッカーを用いた電力測定を行っている。パフォーマンスはAtomプラットフォーム製品相応といったところで、決して高いものではない。
そこ代わり、消費電力は負荷が高まっても40W未満と非常に低い(液晶輝度は最大にしている)。HDDに2.5インチサイズが使われている点も含めて、ハードウェアとしてはノートPCと同じであり、こうした低消費電力に繋がっているのだろう。この点は大きな魅力だ。
■ベンチマーク | ||
PCMark05 | PCMark | 1496 |
---|---|---|
CPU | 1492 | |
Memory | 2364 | |
Graphics | 542 | |
HDD | 4318 | |
3DMark06 1,366×768ドット |
3DMark Score | 74 |
SM2.0 Score | 34 | |
HDR/SM3.0 Score | NA | |
CPU Score | 488 | |
消費電力 | アイドル時 | 32 |
PCMark05実行中 (Multithreaded Test 3) |
37 |
このAP1900をあれこれと触ってきた印象を大雑把にまとめると、一世代前のデスクトップPCに近いものであると感じた。かなり漠然とした表現ではあるが、これはネットブックとは大きく異なる製品であることを意味している。
ネットブックは、その本体サイズに起因して画面サイズやキーボードが小さかったり、光学ドライブを内蔵しないといった宿命を抱えている。性能面以外でも"1台目のPC"として使うには力不足を否めない。かくゆう筆者もAcerのAspireOneを愛用しているが、あくまで外出時のお供に限定されている。
AP1900は光学ドライブも内蔵するし、キーボードやマウスはデスクトップ向けモデルが付属する。CD/DVDで提供されるアプリケーションのインストールに障害はないし、キーサイズの小ささによるストレスもない。また、液晶サイズは18.5型と大きく、解像度も1,366×768ドットとまずまず。1,400×900ドット液晶も少なくない現状では十分な解像度といえるだろう。
もちろんAtomベースということで最新のPCに対して性能で見劣りするのは事実だが、性能以外の面では"1台目のPC"としての利用に十分耐え得るだけのものを備えている。それでいて価格は格安。ネットブック旋風とは違ったインパクトと魅力を持った製品だ。
■仕様 | |
CPU | Intel Atom N270(1.60GHz) |
---|---|
Intel 945GSE+ICH7-M | |
メモリ | DDR2-533 1GB |
HDD | 2.5インチSATA 160GB |
DVDスーパーマルチドライブ | |
チップセット内蔵 | |
ディスプレイ | 18.5型ワイド液晶(1,366×768ドット) |
オーディオ | HDオーディオ |
ネットワーク | 10/100/1000BASE-T LAN、IEEE802.11 b/g |
サイズ/重量 | 550×420×35mm/4.75kg |
OS | Windows XP Home Edition SP3 |
付属品 | キーボード、マウスなど |
価格 | オープン(予想価格59,800円) |