使いやすさを向上させるために採用したタッチパネル

マーケティングチームの高木氏

高木氏 CA001はau初のタッチパネル搭載機ですが、商品的には、全面的にタッチ操作を採用したわけではありません。タッチ操作ができるのはディスプレイを反転させたビュースタイルのときだけで、端末を開いた通常の状態では、従来通りキーで操作できます。つまり2軸ヒンジスタイルの利点を継承しつつ、そこにタッチパネルを加えることで、より使いやすくすることを目指したモデルがCA001です。

――タッチパネルを導入するにあたり、2008年の11月に10~40代の男女300人を対象にしたユーザー調査を行ったという。

高木氏 約半数の方が「タッチパネルを使ってみたい」と回答しましたが、そのうち7割以上の方は「タッチ入力とキー入力の両方が必要」という結果でした。他社からはフルタッチの端末も出ていますが、カシオとしては両方使えるほうが今のお客様が求めている端末像ではないかと考えています。

ディスプレイを反転させたビュースタイルでタッチ操作が行える

――CA001はビュースタイルにすると、画面にタッチ操作ができる専用メニューが表示される。使いたい機能を起動すると、あとは画面に表示される項目や、画面に重なるように表示される「OK」「CLEAR」「QUIT」などのアイコンをタッチするだけで操作を進められる。

佐合氏 使いやすさを向上させるのがタッチパネルですから、わかりやすさにはこだわりました。画面を1回タッチすると、そこに操作パレット(OKを中心にした4方向ボタンなど)が表示されて、感覚的に操作できるようにしました。また、パレットを表示させなくても、画面をなぞって操作することもできます。たとえば、ワンセグを視聴しているときに画面を上になぞるとボリュームを上げられ、左右になぞることでチャンネルが切り替えられます。

――また、ビュースタイルでの利用が多い機能としてカメラも挙げられる。CA001の端末側面には従来モデルと同じようにシャッターボタンが配置されているが、画面をタッチすることでもシャッターが切れる。

佐合氏 従来のモデルでは、カメラの設定はサイドキーで行う必要がありました。どこを押せばいいのか迷われるユーザーも多く、今回はカメラのUIには非常にこだわりました。タッチで設定メニューを呼び出して「ベストショット」などを選択できることはもちろん、ズームや露出補正もタッチで行えます。9点のフォーカスポイントからポイントを合わせたい部分をタッチしてフォーカスロックをするといった高度な使い方もできます。

――シャッターを切る際、デジカメライクに半押ししてシャッターを切る場合にはボタン操作が有効だが、タッチパネルが反応のよい静電式のため、人によってはタッチ操作にしたほうが手ブレを抑える効果が得られると感じられた。また、モーションセンサーを搭載する利点を生かし、被写体の向きを自動判定し、正しい向きで撮影して保存できる機能も備えている。

佐合氏 他社製モデルの操作性も試してみましたが、とくにカメラの使い勝手については負けない自信を持っています。