今回のテスト環境は豪華だぞっ

それでは、Intel X58 ExpressにおけるネイティブSLIの実力をテストしてみたいが、その前に今回のテスト環境を紹介しておこう。肝心のグラフィックスカードは、「GeForce GTX 280」を3枚。シングルGPUのシングルカードでは未だにNVIDIAで最も強力なグラフィックスカードだ。

3枚の「GeForce GTX 280」を装着。このテスト環境を目の当たりにして、確かに凄いし、まぁ"かっこいい"という見かたもできるが、ちょっとだけ「うわぁ」(筆者)と思ってしまったのはNVIDIAには内緒

続いてマザーボード。用意したのはASUSTeKのゲーマー/オーバークロッカー向けモデル「Rampage II Extreme」である。PCI Express (2.0) x16スロットを3本装備しており、レーン振り分けは、2-way SLIでx16+x16、3-way SLIでx16+x8+x8もしくはx16+x16+x1という構成をとることができる。3-way SLIは2モードあるわけだが、今回のテストで利用したのは一般的なx16+x8+x8のモードだ。

マザーボードはASUSTeKの「Rampage II Extreme」。ハイエンドユーザーを中心にCore i7マザーの中でも人気のある製品

チップセットは「Intel X58 Express+ICH10R」。NVIDIA SLIのために別途チップの追加などは無いネイティブSLI対応だ

また、GeForce GTX 280は1枚でも公称消費電力が最大236Wというハイエンドなグラフィックスカードである。それを最大で3枚まで使うとなると、単純計算で最大708Wもの電力が必要となってしまう。電源ユニットもそれなりのものを使わなければシステム起動すら危ういだろう。ということで、今回はCoolerMasterから「UCP 900W」を拝借している。出力は定格900W/最大1080Wで、変換効率88%、同社史上最高の高品質を実現した高性能電源ユニットとされている。

電源ユニットはCoolerMasterの「UCP 900W」。出力が1000W前後の高品質電源を選んでおいたほうが無難だろう

その他、主なテスト環境は以下のとおり。ついでに、CPUも最上位モデルである「Intel Core i7-965 Extreme Edition」をせっかくなので手配している。……総額ウン十万円の豪華な環境である。

■主なテスト環境
CPU Intel Core i7-965 Extreme Edition(3.2GHz)
M/B ASUS Rampage II Extreme
GPU NVIDIA GeForce GTX 280×3
Driver GeForce Release 180(180.44)
Memory DDR3 1066 1GB×3(計3GB)
HDD Seagate Barracuda 7200.11(ST31000340AS)
Power CoolerMaster UCP 900W
OS Windows Vista SP1