IEDM3日目(12月17日)午後:フローティングゲート型フラッシュの限界を延ばす

昼食休憩を挟んで午後は、セッション34~セッション37の4つのセッションが並行して進む。セッション34「メモリ技術」は「ナノスケール多結晶シリコンフローティングゲート型フラッシュメモリおよびチャージトラップ型フラッシュメモリ(Nanoscale Poly-FG and Charge Trap Flash Non-Volatile Memories)」、セッション35「CMOSデバイスとCMOS技術」は「次世代MOSアーキテクチャと材料8Alternative MOSFET Device Architectures and Materials)」、セッション36「モデル化とシミュレーション」は「高移動度III-V族デバイス(Enhanced Mobility and III-V Devices)」、セッション37「プロセス技術」は「ソースドレインエンジニアリングとメモリプロセス(Advanced Source-Drain Engineering and Memory Processing)」をそれぞれ、サブテーマとする。

まずセッション34が興味を引く。東芝とSanDiskの共同チームが、30nm以降の微細化に対応したフローティングゲート型NANDフラッシュメモリ技術を発表する(講演番号34.1)。マルチレベルセルの可能性にも言及する。フローティングゲート型はチャージトラップ型に比べて微細化が難しく、いずれは限界に達するといわれてきた。今回の開発成果によってフローティングゲート型の微細化限界がさらに延びることになる。

セッション35にも注目したい。IMECとASML、Applied Materialsの共同チームがEUV(Extreme Ultra-Violet)露光とレーザー液浸露光の組み合わせによってSRAMセルを試作した結果を発表する(講演番号35.2)。SRAMセルは6トランジスタセルで、面積は0.186平方ミクロン。試作セルの電気的特性が報告される。

このほかにも注目講演が目白押しである。詳細は現地レポートでご報告したい。