便利に使える機能を盛り込んだオトナのマシン

個人的に気に入ったのは、AppleのMacBookなどに搭載されているようなマルチタッチ対応のタッチパッド。1本指での通常のカーソル移動に加え、2本指で同時に触れて動かすとスクロール、2本指の開閉で画像などの拡大・縮小表示、2本指で触れて指を回転させると、その方向に画像などの回転、1本指で触れながら、別の指で2回タップすると画面の拡大、3本指で触れて左右に動かすとブラウザなどの戻る・進むなどといった機能が割り当てられている。

一部の操作はカスタマイズが可能で、例えば指の回転で画像の回転ではなくウィンドウの最小化・最大化をしたりといったことができる。

タッチパッドのクリックボタンが1本の棒状になっているのもちょっとMacっぽい。ただこのボタンはシーソー型になっているので、きちんと左・右クリックが両方ともできる。マルチタッチを生かし、2本指でパッドをタップすると中央ボタンを押したのと同じ効果を、3本指だと右クリックと同じ、という動作を設定することもできる。

ちょっと2本指でのスクロール操作の反応が悪いこともあったが、まずまず使いやすく、こうした工夫を盛り込んできているのは好感触だ。

XpressPathやEee Storageにしても、ネットブックの利用状況をきちんと想定して作られているところがいい。Eee Storageも一気に60GBも、しかも無償で提供しているところは好感度が高い。

指紋認証やWindows XP Professionalなどは採用されず、ちょっとホームユースよりの製品だが、デザインや使い勝手を含めて、「スマートなオトナ」のイメージを生み出しており、家庭から会社まで、幅広いシーンで活用できるネットブックに仕上がっている。

■仕様
型番 Eee PC S101(カラー:グラファイト)
CPU Intel Atom N270(1.6GHz)
チップセット Mobile Intel 945GSE Express
メモリ 1GB
SSD 16GB (Eee Storageサービスで60GB提供)
光学ドライブ 無し
グラフィックス チップセット内蔵
ディスプレイ 10.2型ワイド(1,024×600ドット)
ネットワーク IEEE802.11b/g、IEEE802.11n(Draft 2.0)、10/100BASE-TX、Bluetooth Ver2.0+EDR
インタフェース D-Sub×1、USB 2.0×3、SD/SDHC/MMCカードリーダ、ヘッドホン×1、マイク×1、30万画素Webカメラ
バッテリ駆動時間 約6.0時間(※製品発表時は約4.6時間とされたが、後日訂正)
サイズ/重量 W264×D180.5mm×H18~25mm/約1.06kg
OS Windows XP Home Edition SP3
ソフトウェア StarSuite 8、InterVideo WinDVD、Windows Live、Skypeなど
付属品 USBマウス、専用キャリングケース、ACアダプタ用ポーチ、クリーニングクロスなど
店頭予想価格 69,800円