王座獲得の可能性があるのは4チーム

GT300クラスは打って変わって熾烈なポイント争いとなっている。トップは、43号車「ARTA Garaiya」の新田守男/高木真一組で75点。2位は、たった2点差の73点で追撃する46号車「MOLAレオパレスZ」(「日産 フェアレディZ33」ベース)の星野一樹/安田裕信組だ。この2チームが自力での王座獲得が可能。そして、自力優勝は不可能だが、かなりそれに近い形で追いかけているのが、68点で3位の2号車「プリヴェKENZOアセット・紫電」の高橋一穂/加藤寛規組。そして、数字上王座獲得の可能性がある最後のひとりが、1位と17点差の58点で4位の81号車「ダイシン ADVAN Z」(「日産 フェアレディZ33」ベース)の青木孝行/藤井誠暢組だ。

3位の高橋/加藤組の王座獲得条件は、自身が優勝していたとして、新田/高木組と星野/安田組がともに3位以下という条件になる。新田/高木組と星野/安田組次第では、4位までなら王座獲得の可能性がある状況だ。青木/藤井組に関しては、優勝が絶対条件。新田/高木組が9位以下、星野/安田組が7位以下、高橋/加藤組が4位以下という条件を満たした時に王座獲得となる。少々厳しい状況だ。

続いてGT300クラスのウェイトハンデだが、トップ4はすべて重たい。まずトップの43号車だが、こちらは80kg。続く46号車は、マックスの100kg。3位の2号車は、トップ2よりは軽いが、それでも55kg。4位の81号車も60kgと、どれも本来の性能を引き出すには厳しいウェイトを積んでのバトルとなる。

43号車「ARTA Garaiya」

46号車「MOLAレオパレスZ」。最終戦は"痛車"仕様

2号車「プリヴェKENZOアセット・紫電」

81号車「ダイシン ADVAN Z」

GT300クラスで富士を得意とするマシンは

高速コースの富士を得意とするのは、ポルシェ勢だ。チーム体制、ドライバーの力量などから判断すると、谷口信輝/ドミニク・ファーンバッハー組の26号車「ユンケルパワータイサンポルシェ」(「911GT3RS」ベース)、木下みつひろ/影山正美組の33号車「HANKOOK PORSCHE」(「911GT3RSR」ベース)、光貞秀俊/池田大佑組の110号車「KUMHO BOXSTER-GT」(「ボクスター986」ベース)辺りが上位に来そうな雰囲気である。3台ともウェイトハンデがゼロという点も有利に働くはずだ。また、このクラスにはAWD(4WD)の77号車「クスコDUNLOPスバルインプレッサ」(山野哲也/カルロ・バンダム組)もいる。ウェット路面になった場合は、前に来る可能性が高いといえるだろう。

26号車「ユンケルパワータイサンポルシェ」

33号車「HANKOOK PORSCHE」

110号車「KUMHO BOXSTER-GT」

77号車「クスコDUNLOPスバルインプレッサ」