はじめてのスポーツサイクルとしては、先ほど紹介したクロスバイクが現実的な選択肢のようだ。肩肘張らず、日常生活の中に取り入れられるのは大きな魅力だ。バイクプラス多摩センターでも、やはりクロスバイクは人気が高いという。

ところで、これはクロスバイクに限った話ではないのだが、スポーツサイクルには「サイズ」があるのをご存知だろうか。小林さんは「スポーツサイクルには、その人に合ったサイズというのがあります。ですから、まずは店頭で股がっていただいて、その人にあったサイズをお薦めします」と話す。

「例えば、このトレック 7.3FXというモデルですと、15インチ、17.5インチ、20インチ、22.5インチがあります。さらに上位モデルの7.5FXだと、女性専用の小さいサイズもあるんです」(小林さん)

ということで、小林さんに15インチと20インチ、2台の「トレック 7.3FX」を用意してもらい、並べてみた。

手前が15インチ、奥が20インチ。全然大きさが違う!

15インチと20インチの比較だと、サイズがひとつ飛んでいるので(この車種の場合、間に17.5インチがある)、大きさの違いがことさら目立つが、自転車にもサイズがあるということは、わかっていただけたと思う。スポーツサイクルの専門店では、その人の体格に合わせて、ちょうど良いサイズをフィッティングしてくれるのだ。体格は人それぞれなのであり「身長が何センチなら、このサイズ」という単純な話ではないので、フェイスtoフェイスのコミュニケーションが大事になってくる。

残念ながら、ディスカウントストアや、何かのついでに自転車も売っているようなお店だと、いい加減なサイズの自転車を販売してしまうケースがある。また、インターネット通売では買う側が自分でサイズを決めなくてはいけない。

「『乗りづらいので、なんとかして欲しい』というお客様の自転車を見ると、サイズが合っていないことがほとんどです。」と小林さんも言うくらい、スポーツサイクルにとって「サイズ」は重要な要素なのだ。はじめて買うからこそ専門店に足を運び、確実に自分に合ったサイズのスポーツサイクルを手に入れよう。