データ領域にデータを移動

パーティション分割が完了したら、ユーザーデータを新しいドライブに移動しよう。もっともデータが多いのはマイドキュメントであろう。まずは、作成したパーティションに「MyDocument」というフォルダを作成する。[スタートメニュー]から[マイドキュメント]を右クリックし、プロパティを選択する。[リンク先を探す]をクリックし、マイドキュメントのリンク先を先ほど作成したDドライブの「MyDocument」を指定する(図31)。

図31 フォルダの選択

[移動]をクリックすると自動的にデータも移動される(図32)。

図32 マイドキュメントのデータ移動

Vistaでは、マイドキュメント全体の移動はできない。その下にあるフォルダを移動していく。同様にデータ領域へ移動したいデータは、次のようなものがある。

  • Outlookなどのメールボックス
  • Webブラウザの一時ファイル

いずれも、メニューの[オプション]などから任意のフォルダに変更可能である。このようにユーザーデータをデータ領域に移動することで、システム領域の変更は、Windowsアップデートや新たなアプリケーションのインストールくらいとなる。変更が行われないということは、システムが不安定になることも少ないといえる。そして、ユーザーデータを移動した結果、システム領域の使用量をみていただきたい。最初に解説したリカバリディスクを作成可能な容量になっているとしたら、この時点でリカバリディスクを作成してもよいだろう。

一方、データ領域のバックアップは、光学メディアにそのまま焼くなどの方法が効果的である。万が一、失ったとしても光学メディアから読み出せば、非常に簡単である。ただし、定期的な光学メディアへのバックアップを忘れないようにしよう。システム領域とデータ領域を別にバックアップ管理することで、柔軟な対応ができるようになる。システム領域がクラッシュした場合は、Cドライブのみをリカバリディスクでバックアップすればよい。すみやかな復元が可能である。