ソフトバンクモバイル・孫社長の肝いりで登場した「インターネットマシン 922SH」(シャープ製)。電話機本体を開くとフルキーボードが登場するスタイルは、一見Windows Mobileを搭載したスマートフォンかと思うかもしれないが、このマシンはれっきとした"携帯電話"なのだ。開いて使うオープンポジション、閉じたままのクローズドポジションと、それぞれのポジションでまったく違う操作感が楽しめる。

文字入力しやすいオープンポジション

携帯電話の数字キーで文字を入力することに慣れている人も最近では多いが、922SHはパソコンのキーボードを使いこなしているユーザーにうれしいQWERTYフルキーボードを搭載する。メールを作成したり、URLを書き込んだり、ホームページを更新したりといった場面にはとても便利だ。インターネットを思う存分楽しむのに最適なマシンとなっている。

通常の携帯電話で数字キーの上にある操作キーは、そのままキーボード右上部に収まっている。携帯電話では、これらのキーを操作するとき通常右手の親指を使うが、922SHではキーボードの右側に寄せて設置することで、同様に右手の親指で操作しやすくなるよう配慮している。操作キーの中央を押すとメインメニュー、カーソルキーの上は待受ウィンドウ、下はアドレス帳、右はメール受信ボックス、左はメール作成画面を表示する。カーソルキーの右側にはYahoo!ボタンとクリア/バックボタン、左側にはメールボタンとショートカット/ヘルプボタン。通常の携帯電話とよく似ているので、従来の携帯電話に慣れているユーザーにも使いやすいだろう。

しかし、せっかく両手で操作できるスタイルを採用しているのだから、このあたりも両手で使えるような工夫がほしかったところ。QWERTYキーボード搭載スマートフォンの感覚でいると、ちょっと違和感があるからだ。左右の親指を存分に活用できるようにファンクションキー位置を調整できれば、フルキーボードとの組み合わせでさらに使いやすくなるような気がする(これは、通常の携帯電話から922SHへ移行することを考えると難しい点かもしれない)。オープンポジションの場合、通常の携帯電話と比べると数字キーがちょっと押しにくい。デザインやサイズの都合もあるかと思うが、数字キーを横一列に並べるのではなくて、操作キーの下に並べてもらえればさらに使いやすくなりそうだ。

開くとフルキーボードが。携帯電話式の入力方法に慣れていなくても文字が早く入力できる

キーボード右上部には操作キーを持つ。この操作キーの使い方は携帯電話と同じ

操作キーの中央にあるセンターキーを押すとメニュー画面が表れる