必要なキーを置く、不要なキーを置かない。それが信条の「Warrior Xxtreme」だが、キーボード奥にはメダルのように輝く特殊キーがある。音量調節関連とWebブラウザ呼び出し、[Esc]、[K-LOCK]キーだ。[Esc]キーはゲームサーバーから抜けるときに使う場合があるため、プレイ中に誤って押したくない。だからこの配置はまったく正しい。
ちょっと不思議なキーは[K-LOCK]キーだ。日本語の「カナロック」と勘違いしそうだが、これは"Kキーを連打"というボタンである。説明書によると、[K]キーはゲーム中のチャットモードの起動に使うことが多いため、確実にチャットが行えるように配置したとある。試しにWindowsのメモ帳を起動し[K-LOCK]キーを押してみると、確かに"kkkkkkkk"と連打される。そこで適当なゲームで試したのだが、チャットライン上で"kkkkkkkk"となってしまう。いちいちKを消してから文字を打つのは面倒だ。[K]キーは左側配列でも押しやすい位置にあるので不都合はなく、[K-LOCK]キーについては意図がわからなかった。これはご愛敬といったところだろう。
そんなにキーボードにこだわらなくても、ゲームで遊ぶならゲームパッドを使えばいい。一般的なゲームパッドは約9,500円の「Warrior Xxtreme」よりもずっと安価だ。実際にゲーム大会に参加する選手の中にはゲームパッドユーザーも増えている。しかし、キーボードには豊富なキーによる機能性やレスポンスの高さがあり、それはPCゲームプレイヤーにとって他の物に代え難い。
一般のキーボードに不満を持ちつつ、ゲームパッドには満足できない。「Warrior Xxtreme」は、そんなPCゲームプレイヤーの琴線に触れるキーボードである(注)。
注: 鉄道ファンの筆者があえて鉄道車輌に例えるなら「オハテフ510形客車」。北海道の釧網本線を「流氷ノロッコ号」として走る車両だ。椅子は堅い、遅い。交通機関としては敬遠したい車両だが、鉄道の旅を楽しむ人には大人気だ。かなりマニアックな例えだが「Warrior Xxtreme」のマニアックぶりに通じる印象がある。