"一攫千金"のオンラインゲーム市場、経営ミスで破産する企業も多数
中国国内の著名なゲーム専門ウェブサイト「17173」には、毎月新しいオンラインゲームのベータテストを告知するコーナーがある。筆者が計算したところ、昨年は毎月平均約30数種類にのぼる新作が登場、最も多い月には50種類以上が登場した。注目すべきは、そのうちほとんどが国内で自主的に研究開発された製品であり、昨年1年間に登場した国産オンラインゲームは140種類以上に上ったことだ。
だが一方、市場には創造性に富む新製品ばかりが世に出ているわけではない。かなりの製品は、韓国や米国のゲームの人物像やストーリーをほんの少し変更しただけで、なおかつ遊び方やゲームの基本的モデルもほとんど同じという、知的財産上問題となるようなものも数多くある。
こうした濫造とも言える状態では、市場のなかで長期的、安定的に成長を続けられる企業は当然少ない。かつて、コーエーの人気タイトルだった「大航海時代 Online」の代理運営で成功した盛宣鳴数字科技も、短い栄光の日々の後、すでに破産している。彼らはまるで潮のような勢いで激しく沸き立ち、成功を勝ち取りながら、台風並みのスピードで市場から去っていく。
盛宣鳴数字科技のように、破産で消えていく企業も少なくない。オンラインゲーム市場はあっという間に"砂金"を採集できる場所だが、同時に、あっという間に金が消えていく市場でもある。経営戦略やマーケティングの手法に間違いがあれば、たちまち再起不能なほどの大敗を喫するリスキーな市場なのだ。
だが、中国のオンラインゲーム市場が持つ巨大な吸引力が、投資資金を業界内外から引き寄せる構図は、2008年になってもしばらく変わらないだろう。ある業界筋によると、雅虎(ヤフー中国)がオンラインゲーム市場への本格進出を目指しているという。また検索エンジン最大手の百度、百度を追う谷歌(グーグル中国)も、オンラインゲーム広告市場に強い関心を示している。