杉本晴重代表取締役の後を受けて壇上に立った同社国内営業本部長の舘守.氏から語られたのはLEDヘッド技術の現状だ。その中で、来場者の興味を惹いたのが、カラープリンタ市場でこれまでレーザー方式を採用してきたメーカーがLEDヘッド技術を採用した機種をリリースしてきたという点。さらに、印刷方式はサイクル方式からタンデム方式に移行しつつあり、現在カラープリンタの市場は6割がタンデム方式を採用するようになったという話題だ。
どちらもOKIデータがこれまでこだわりをもって製品に取り入れてきた技術。舘守.国内営業本部長は、「LEDヘッド技術、タンデム方式ともに高画質・高速度の両立を実現しやすい方式。レーザー方式に固執すれば筐体サイズはコンパクトにすることが難しく、LEDヘッドはスポット経の極小化が期待できる。さらに、LEDヘッドには半導体+ソフトウェア開発において高い技術が必要。OKIデータは他社に対して5年進んだ技術を提供できる」として、自社の優位性をアピールした。
いずれのプレゼンテーションもOKIデータが単なるプリンタメーカーではないことをうかがわせるもの。OKIという通信業界で高い技術力をもつグループ企業との協業体制も踏まえ、積極的に新業態への参入を試みようとする新しい戦略が見えてくる。今後新たな市場となるであろうIP通信網やセキュリティ分野にOKIデータ独自の技術とアイディアがどのように昇華されるのかが非常に楽しみな内容となっていた。