デジタルカメラのデータをCDへ書き込む

最後に「E-720」の特徴であるCD/DVDドライブについて検証しよう。このドライブは、CDやDVDのデータを読み込むだけでなく、写真のバックアップをCDに行なうことができるというものだ。操作は簡単で、デジタルカメラを接続あるいはメモリを挿入した状態で「保存」ボタンを押し、液晶に表示されるメニューを選択していくだけ。バックアップ時には、「家族/子供/旅行/友人/イベント/クリスマス/風景/スポーツ/ビジネス/プライベート/海/山/ペット/休暇/学校/グルメ/趣味/記念日/植物/分類しない」という20項目での分類が可能だ。

残念なのは書込みできるのがCD-R、CD-RWに限定されていること。最近は2GB~8GBといった大容量のメモリでもかなり安価で手に入るようになり、CD-Rの容量では入りきらない場合もある。DVD-R/RWにも対応していたら満点といってもよかっただろう。ただし、USB 2.0インタフェースを使用してDVDへの書き込みが可能な外部ドライブを接続すると書き込むことができる。また、同様にUSBフラッシュメモリやハードディスクへの書き込みも可能だ(※外部記憶装置への書き込みは動作確認済み製品に限られる)。この機能は、下位モデルのE-520にも搭載されている。

搭載されているCD/DVDドライブはトレータイプ。ディスクをセットしたら、「保存」ボタンを押して画面の指示に従って操作するだけでデータが保存できる

上部パネルの右側に配置されている「保存」ボタン。わざわざ独立して設けているのは「E-720」が簡単にライティングも利用できるようにとの配慮からだろう。実際に試してみたが、パソコンを使用する場合よりも簡単に保存することができた

背面に2基備わっているUSB 2.0ポートのうち左側が外部記憶機器接続およびUSB DIRECT-PRINT、PictBridge用で、デジタルカメラやDVDドライブ、ハードディスク、メモリなどを取り付けることができる。右側はパソコンとの接続用ポートだ

クオリティの高いプリント、多彩なアレンジ効果、そして充実した画質調整機能を持った「E-720」は、パソコンを使わずに簡単に写真をプリントできるプリンタがほしいというユーザーだけではなく、すでに高性能な写真画質プリンタを持っている人にも十分にアピールするスペックを備えている。こうした押さえるべき基本的なスペック以外にも赤外線受信による携帯からのプリントやリモコンでの操作、テレビ画面への画像出力機能(E-720のみ)などを搭載し、「おうちプリント」における写真の楽しみ方の幅を拡げるツールになることは間違いない。

「E-720」基本スペック
印刷方式 MACH方式
最高解像度 5760×1440dpi
ノズル配列 黒90ノズル、カラー90ノズル×3色
インタフェース USB 2.0×2、IrDA(ver.1.3準拠)、TV出力用Video out(オプションでBluetoothも可能)
給紙容量 L判で最大20枚
インク方式 4色一体型染料インク
対応用紙 カード、L判、ハイビジョン、KG
消費電力 約23W(ACアダプタ使用時)
サイズ 215×165×178mm
質量 約3kg
印刷速度 約30秒(L判・写真用紙〈光沢〉の場合)
インク・用紙合計コスト 約15.3円(L判・写真用紙〈光沢〉の場合)
実売予想価格 3万円前後(E-520は2万5000円前後、E-300は1万3000円前後)