Apple CEOのSteve Jobs氏は基調講演で、2007年が同社にとって素晴らしい年だったと語り、そのAppleの好調ぶりは展示会場にも反映されていた。今年はMoscone Centerのサウスホールとウエストホールの2カ所に展示会場が設けられ、いずれも活気に満ちていた。ここでは速報で紹介したApple以外のブースの様子をお伝えする。
Axiotron - 製品版MacBookをアピール
まずは、昨年のMacworldでMacBookベースのタブレット「ModBook」のプロトタイプを展示していたAxiotron。Other World Computingを通じた製品版MadBookの提供が始まったばかりだ。その外観は昨年展示されていたマシンとほぼ同じだが、OSがMac OS X Leopardになり、Axiotron Quickclicksと呼ばれる独自のソフトウエアキーボードが付属する。
また同ブースでは、グラフィックソフトを使って絵を描くデモが披露されていたほか、Vision Objectsという仏企業が日本語を含む多言語での手書き認識を可能にするMyScriptテクノロジを説明していた。今年の夏にリリースされる予定だという。MyScriptの日本語認識の精度は十分に実用的な範囲で、日本語の手書き入力ができるようになると、ModBookの日本市場進出が現実的になりそうだ。
さらにMicrosoftが、Boot Campを使ってModBook上で動作するWidows Vistaを利用し、タブレット機能をアピールしていた。
Data Robotics - ストレージロボット「Drobo」
小規模ながらストレージロボット「Drobo」のData Roboticsのブースも賑わっていた。「エっ、泥棒……」と読んでしまうような製品名だが、D-ロボだ。日本国内ではあまり知られていないものの、米国では高く評価されているストレージデバイスである。最大4台のHDD(SATA)を装備でき、USBでパソコンに接続する。ユーザーはHDDを入れて、あとはドライブの状態を示すLEDライトの色に注意を払うだけ。HDDはホットスワップ可能。複数のHDDを入れておけば、自動的にデータがバックアップされ、1台が故障した時には新しいドライブに交換するだけで自動的に復旧作業が始まる。デバイスがインテリジェントに複数HDDをとりまとめ、バックアップをとるからストレージロボットである。RAIDとは異なるテクノロジを用いており、容量が異なるドライブを組み合わせられるというメリットを備える。
MacworldにおいてData Roboticsは、DroboをNAS化するコンパニオン・デバイス「DroboShare」を発表した。1台のDroboをWindows、Mac、Linuxなどを搭載したパソコンで共有できるようになる。