コンテストのためにこれからわざわざ撮影するのは大変だが、過去に撮影したフィルムや印画紙で作品を持っている人も多いはず。しかし、リバーサルフィルムのプリントはネガフィルムに比べてお店に依頼するとかなり費用がかかってしまうし、フィルムがすでに存在していない場合は、印画紙からコピーするしかないが、やはりそれなりに料金になってしまう。そこで、複合機でスキャンして指定のサイズの写真用紙にプリントして応募してみよう。

インクジェットタイプの複合機は、印画紙のスキャニングはもちろんのこと、上位モデルではフィルムのスキャニングも可能となっており、印画紙のコピーやリバーサルフィルムからのプリントにかかるコストはデジタルカメラのデータをプリントするのと同じだ。また、色褪せてしまった写真は、そのまま雰囲気を生かしてもプリントすることもできるが、「PM-T960」などが装備している退色復元機能を用いると驚く程鮮やかに色が蘇るので、古い写真を今風にコピーして応募するのも面白いだろう。

ネガ&リバーサルフィルムからのプリント

(1)「PM-T960」でフィルムをスキャンする場合は、上部の原稿カバーに取り付けられている原稿マットを取り外して操作パネル左側の「フィルム」ボタンを押す

(2)反射原稿ならA4まで、フィルムなら35mmのストリップフィルムおよびマウントフィルムを読み取ることができる。写真はフィルムフォルダにストリップフィルムをセットした状態

(3)このようにフィルムがスキャンされて液晶モニタに表示される。ストリップフィルムなら6コマ、マウントフィルムなら4コマ同時に読むことができる。次に画像を選択して印刷を開始する

(4)通常、リバーサルフィルムから印画紙にダイレクトプリントするとネガに比べて料金が跳ね上がるが、複合機を使えばデジタルカメラのデータからプリントするのと同じコストで済む

色褪せた印画紙の色を鮮やかにしてプリント

(1)昭和が感じられる色褪せた写真をそのままコピーするのもいいが、「PM-T960」には退色復元機能があるのでそれを使ってみよう

(2)これが退色復元機能によって戻った色。正直なところ、ここまで蘇るとちょっと驚きである(※画像は同じ機能を使用したスキャンデータを掲載)

(3)モノクロ写真も実は色が褪せてしまっていることが多い。これも退色復元機能で元に戻してみよう

(4)ご覧のように引き伸ばし機を使って焼かれた当時の雰囲気になった。これはこれでいい雰囲気だ