NetBeans 6.0の新機能の中でも特に注目を集めているのがRuby/Ruby on Railsのサポートではないだろうか。SunはJRuby(JavaによるRubyの実装)の主要開発者を雇用するなどRubyに力を入れていることは知られているが、NetBeans 6.0でもRubyは非常に手厚くサポートされており、以下のような機能が提供されている。
- Ruby/Ruby on Railsプロジェクトを作成するためのウィザード
- コード補完、構文チェックなどが可能なRuby/RHTMLエディタ
- Ruby/Ruby on Railsアプリケーションの実行とデバッグ
- Ruby on Railsのジェネレータ、Rake等の実行
- Ruby Gemsの管理やirbビューなどの補助機能
なお、Rubyの実行環境としてJRubyが同梱されており、別途RubyランタイムやRuby on Railsの実行環境を用意しなくてもRubyスクリプトの実行やデバッグを行うことができる(もちろんCRubyを使用することも可能)。Ruby on Railsの場合はプロジェクトを実行するとJRuby上でWEBrickが起動し、Webブラウザで動作確認を行うことが可能だ。ただし、現状では使用するインタプリタによってデバッグに関して表2のような制約がある。
表2 Rubyのデバッグに関する制約
Rubyアプリケーション | Railsアプリケーション | |
---|---|---|
CRuby | 可能 | Fast Debuggerが必要 |
JRuby | 可能 | 不可能 |
以下、NetBeans 6.0でのRuby/Ruby on Railsのサポートについて少し詳しく見ていこう。