NetBeansは以前からWebアプリケーションの開発支援機能が標準で搭載されており、スクリプトレット内のJavaコードやカスタムタグのコード補完が可能なJSPエディタや、作成したWebアプリケーションの動作確認やデバッグなどの機能を利用することができた。
NetBeans 6.0では上記の機能に加えて、これまでVisual Web Packとして本体とは別に提供されていたJSF開発ツールが標準で組み込まれている。JSFアプリケーションの画面遷移やJSPをビジュアルに編集することが可能だ。
図10 JSFの画面遷移を編集しているところ |
JSPのビジュアルエディタは、専用のWebオーサリングツールと比較するとデザインツールとしての使い勝手はいまひとつであるし、日本入力にも難があるため、実際のシステム開発で使用するのは難しいのではと思われる。だが、ページに配置した画面コンポーネントにServicesビューからデータベース情報をドラッグ&ドロップすることでコンポーネントにデータベース情報をバインドすることができるなど、注目すべき点も多い。
なお、NetBeansのビジュアルJSPエディタのパレットにはProject Woodstockで開発されているリッチなAjaxベースのコンポーネントが用意されている(もちろん標準のUIコンポーネントも利用可能)。これらのコンポーネントは標準のJSFコンポーネントと比べるとリッチな外観と機能を備えており、通常のJSFアプリケーションと比較してリッチなユーザインタフェースを手軽に構築することが可能だ。
NetBeans 6.0にはJava EE 5をサポートしたGlassFish V2が同梱されているため、JSFやEJB3などを利用したWebアプリケーションの開発や動作確認/デバッグをNetBeans上で行うことができる。