エラー表示方法の改善

エラーの表示方法も大きく改善されている。これまでNetBeansではJavaエディタで表示中のファイルについてはコンパイルエラーや警告がエディタ上に表示されていたが、プロジェクト内のどのファイルにエラーがあるのかを知るにはプロジェクト全体のビルドを実行し、コンパイラのエラーメッセージを確認する必要があった。

NetBeans 6.0ではソースコードにエラーがある場合、Projectsビューのノードにエラーマーカが表示されるほか、TaskListビューにも一覧で表示されるようになった。この改善によって以前のバージョンに比べるとエラー箇所の把握が非常に容易になっている。

図5 エラーの表示

プロファイラ

NetBeans 6.0ではプロファイラも標準搭載されている(これまでは拡張モジュールを別途インストールする必要があった)。CPUやメモリの使用状況といったタスクを実行することが可能なほか、外部で実行中のJVMに接続してプロファイルを取ることもできる。

図6 プロファイラ

プロファイラはアプリケーションの開発中に日常的に使用する機能ではないが、性能面での問題が発生した際にはボトルネックを探すために必須となるツールだ。標準で高機能なプロファイラが手軽に利用できるのはNetBeansの大きなメリットの1つといえるだろう。

JUnitサポートの強化

JUnitはJavaにおけるユニットテストの自動化ツールとして広く利用されている。これまでもNetBeans上からJUnitを実行することはできたが、実行結果はAntタスクの出力が表示されるだけのそっけないものだった。NetBeans 6.0ではJUnit 4がサポートされたほか、JUnit専用のビューが用意され、実行結果がグラフィカルに表示されるようになった。

図7 JUnit Test Resultsビュー