Ruby on Railsのサポート

NetBeans 6.0ではRuby on Rails用のプロジェクトの作成、実行などの機能が提供されている。プロジェクト作成ウィザードでRailsプロジェクトを作成すると図18のようなプロジェクトが作成される。Ruby on Railsを使ったことのあるユーザにはお馴染みの構造だ。

図18 ウィザードで生成されたRailsプロジェクト

プロジェクトを実行するとWEBRickが起動し、WebブラウザでRailsアプリケーションの動作を確認することができるが、前述の通りJRubyで実行している場合はRailsアプリケーションのデバッグを行うことはできないという点には注意が必要だ。

Railsジェネレータ

Ruby on Railsにはソースコードの雛形などを生成する「ジェネレータ」というものが存在する。通常はコマンドラインからコマンドを実行する必要があるが、NetBeans 6.0にはこのジェネレータをNetBeans上から呼び出すためのダイアログが用意されている。このダイアログから新たなジェネレータを追加インストールすることも可能だ。

図19 Railsジェネレータの実行

このほか、データベースのマイグレーションや、Rake、RDocの生成などもNetBeans上から実行することができるようになっている。これらの機能によって、Ruby on RailsでWebアプリケーションを開発する際に必要な作業の大部分をNetBeans上でこなすことができるはずだ。

Railsプラグインの管理

Ruby on Railsにはフレームワーク自体の機能を拡張するためのプラグイン機構が用意されている。NetBeansにはRubyGemsを管理するためのダイアログと同様、Railsプラグインを管理するためのダイアログも用意されている。以下のように一覧からプラグインを選択してインストールを行うことができる。任意のプラグインリポジトリを追加することも可能だ。

図20 Railsプラグインの管理

NetBeansは基本的にはJava向けの統合開発環境であるがRubyのサポートも非常に充実している。開発に関する機能だけでなく、RubyGemsやRailsプラグインの管理までNetBeans上で行うことができるのは素晴らしい。NetBeans 6.0はRuby/Ruby on Railsの開発環境としても充分に魅力的だ。