Reclusaには、キーを下からライトアップするブルーのLEDが仕込まれている。マウスの"Habu"もそうだが、ゲーム用デバイスにはこうしたデコレーションが多い。これは欧米のゲーマーがLANゲームパーティと称するゲーム大会に自分のPCを持ち込む機会があるためで、目立ちたい、カッコよくプレイしたい、PCを飾りたいという要求に応えるものだ。このLEDはゲーマーの満足感を高めるために効果的で、気分を高揚してくれる。キートップの文字部分をもうすこし明るくし、暗い場所でも文字を認識しやすいように配慮してくれたらなお良かった。もし次のバージョンがあるなら改良を望みたい。

証明を落とし、LEDを強調してみた。キートップがもうすこし明るいと見やすいのだが

さらに、LEDを仕込むためか、持ち運ぶ時の堅牢性を考慮したのか、キーボード自体に厚みが出てしまったことも残念だ。Reclusaには上質感のあるパームレストが付属しているが、これがないとファンクションキーに指が届かない。パームレストを装着するとかなり大きくなり、机の上を占領してしまう。筆者はこのLEDの演出が大好きだけれど、それにしてももう少し手前側を薄くできなかったのだろうか。

Reclusaと同じく、Razerと共同開発したMicrosoft Habuとのツーショット。ぜひ2つセットで使いたい

ちなみに、このキーボードにはUSBハブ機能があり、2つのUSBスロットを備える。ここに"Habu"をつないでみたところ、USBの電流容量を超えたので使えないというメッセージが表示された。せっかく同じ色のLEDを持ち、セットで使いたいのに接続できないというのはさみしい。これだけ明るくするために、かなりの電力を使ってしまうようだ。

そして、これはReclusaに限らず、ゲーム用と名乗るキーボードすべてにお願いしたいことなのだが、一般的なキーボードの[F]キーや[J]キーにあるホームポジションを示す突起を、[S]キーにも付けてほしい。FPSゲーマーにとってのホームポジションは[S]キーであり、ゲーマー用と名乗るからにはそこまでやるべきだ。

ゲーム好きなら候補に入れるべき製品

ゲーマー用キーボードを評価する際に気になるのはさらにもう1つ、ゲームでの酷使に対する耐久性である。触ってみた印象としてはがっしりと頼もしい。この部分については、筆者自身ももうしばらく試用してみたいし、ユーザーの反響を知りたい。厚みについては少々苦言を呈してしまったが、総合的に判断してこのキーボードがゲーマーにとって魅力的な製品であることは間違いない。自分の財布でほしいか否かとえば、間違いなく"買い"だ。

様子見する要素としては、Microsoft が"Habu"というマウスをリリースしてすぐに、Sidewinderブランドでゲーマー用マウスを出していること。もしかしたら同様にSidewinderブランドのゲーマー用キーボードもあるかもしれない。そこが少々気になるし、楽しみでもある。